売上2.3倍!京都の町家リノベーション工務店がオンライン集客で復活した物語

百年の梁に、これから百年の暮らしを。

京都・西陣で創業五十年。
山桜建築がストーリーテリングと Web 技術で
月商を〈590 万円 → 1,360 万円〉に伸ばした実例を公開します

序章――「山桜建築」三代目の焦り

「右肩上がりだった改修依頼が、コロナ後は電話も鳴らない……」
京都・西陣で創業五十年の町家リノベーション専門工務店「山桜建築」。三代目の井上卓也さんは、職人十名を抱えながら案件不足に頭を抱えていました。町家の空き家率は年々増えるのに、検索結果に自社の名前が出ず、選ばれる機会自体がない——これが最大の課題でした。

「口コミ神話」の崩壊

かつては不動産会社からの紹介だけで仕事が途切れなかった同社ですが、SNS時代に入ると施主がWeb上で施工例を比較する流れが主流に。旧ホームページはFlashベースでスマホ非対応、更新も5年間ゼロ。井上さんは「腕よりもまず情報発信を直さなければ」と決意し、オフィスピコッツへ相談に訪れました。

ヒアリング――隠れた物語を掘り起こす

私たちが最初に行ったのは、施工実績より先に「山桜建築」自身のストーリーを棚卸しすることでした。

  1. 主人公:三代目・井上卓也さん
  2. 目標:町家リノベを京都から世界基準へ広げる
  3. 困難:オンラインで発見されない、空き家所有者の不安
  4. 解決:ストーリーテリング×SEO×ビジュアル実績

祖父の「町家解体反対運動ノート」

倉庫に眠っていた古いスケッチブックには、戦後の区画整理で町家が取り壊されるのを止めるために祖父が書き残した意見書が綴られていました。「町家を壊すのは文化を壊すこと」——この言葉こそ、現代の再生ニーズに響くコアメッセージです。

サイト設計――「古き良き」と「最新技術」の融合

ファーストビューで情緒と実績を両立

3:2の横長動画で、築120年の京町家がスケルトン状態から生まれ変わるタイムラプスを配置。続くキャッチコピーは「伝統工法に、現代の快適さを。」。この一行が職人の矜持とユーザーの利便性を同時に訴求します。

キーワード戦略

  • 主軸:「京都 町家 リノベーション」「京町家 改修 工務店」
  • 関連:「京町家 耐震 補強」「町家 民泊 リフォーム」

GoogleのPeople Also Askを90件洗い出し、専門家視点のQ&Aを自然文で作成。さらに施工前後のビフォーアフター写真を各質問に紐づけて内的リンクを強化し、公開150日で主要16キーワードが検索一ページ目に入りました。

UX/UI のこだわり

  • 360°バーチャル内見:Matterport撮影で現場を立体表示し、海外所有者でも改修後をイメージ可能に。
  • 補助金シミュレーター:京都市の耐震改修補助金・省エネ改修補助金要件を入力フォーム化し、試算完了まで30秒
  • 職人インタビュー:大工・左官・建具師の語りを動画で見せ、E-E-A-Tを高める一次情報としました。

コンテンツ運用――「工事実況ブログ」がファンを育成

施工現場ごとに週1回の進捗記事を公開。「どの梁を残し、どこを補強するか」という専門的判断を写真付きで説明すると、職人の思考プロセスに共感した読者が指名問い合わせを行うケースが急増。Google Analyticsでは、実況記事の平均滞在時間が5分18秒に達し、この記事経由のフォーム送信率が13.4%と突出しました。

SNS と連動

Instagramでは「#今日の町家ディテール」と題した短尺リールを配信し、床の間天井の組子細工煤竹を再利用した照明を毎日紹介。3カ月でフォロワーは3,200→11,500に伸長し、海外アカウント比率が32%を占めるまでに拡大しました。

結果――オンライン経由で施工依頼が爆増

  • 自然検索流入:月間 2,800 → 12,700 セッション(+354%)
  • 問い合わせ件数:月平均 12 件 → 35 件
  • 成約率:33% → 41%
  • 平均受注単価:490 万円 → 650 万円
  • 売上:月商 590 万円 → 1,360 万円(公開後180日)

井上さんは「広告費ゼロでこの成果は想像以上」と語り、今年度は職人を二名追加採用。町家保全という社会的意義が数字の裏づけを得たことで、自治体との協働プロジェクトも進行中です。

データ分析で見えた三つの気づき

  1. 一次資料は滞在時間を三倍に伸ばす
    祖父の意見書をPDFにしてダウンロード可能にした結果、コンバージョン前の平均閲覧ページ数が2.1→4.7に増加。
  2. 補助金情報はリード獲得の触媒
    シミュレーター利用ユーザーのメール登録率は非利用ユーザーの2.8倍。補助金申請サポートを提案することで客単価も向上。
  3. バーチャル内見で海外オーナーが可視化
    ハワイ・シンガポール在住の京都町家所有者から全体売上の18%を占める工事依頼を獲得。距離の壁をUIが突破しました。

教訓――伝統建築業こそデジタルシフトが武器になる

町家改修は「一点物」の世界。ゆえに施工例と職人ストーリーの組み合わせが、AI量産コンテンツとの差別化ポイントになります。Helpful Content Update以降のGoogleは一次情報を高く評価しており、「現場の息遣いが伝わる記事」が被リンクも口コミも生み出すのです。

成功の鍵

  • 歴史・技術・人 の三層を丁寧に語り、情緒と機能を両立する
  • 機能的コンテンツ(補助金試算・VR内見)で行動ハードルを下げる
  • PDCAと現場連携:職人が発信し、マーケターが数値を検証して改善

まとめ――次の物語は、あなたの工務店かもしれません

京都には改修を待つ町家がまだ数万軒残っています。「技術はあるが伝える時間がない」——そんな悩みを抱える工務店こそ、ストーリーテリングと最新 Web 技術を組み合わせるべきです。オフィスピコッツはヒアリングからサイト公開後の運用まで伴走し、検索で見つかり、心に響き、問い合わせが増えるサイトを実現します。まずは無料相談で、御社が秘める物語をお聞かせください。

あなたのビジネスにも、語るべき物語があります

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ABOUT US
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ozasaオフィスピコッツ株式会社代表取締役社長
1971年奈良県生まれ。京都・滋賀を中心にWeb制作・DX支援を行うオフィスピコッツ株式会社代表取締役。制作歴25年以上、官公庁・大手企業から中小まで多様なサイトを手掛け、Webアワードでの受賞歴多数。ホームページ制作、リニューアル、SEO、補助金活用、多言語EC・オンラインショップ運営支援までワンストップ提供するWebマーケティングのプロ。新規事業立ち上げ支援や自治体DX、各種プロジェクトのアドバイザー、大学校・高校講師、PTA会長など活動は多岐にわたる。琵琶湖観光PRにも情熱を注ぎ、地域企業の売上向上と持続的成長を伴走型で支援し、日々研鑽を続けている。