ストーリーテリングの教科書|第3回

主人公と読者の関係

物語を考えるときに重要なのは、
「何を語るか」だけではなく「誰を中心に語るか」です。
第3回では、主人公の置き方と読者との関係を整理します。

この回でわかること

ストーリーで主人公を決める意味
自社を主人公にするときの注意点
顧客を主人公にすると伝わりやすくなる理由
サービスやブランドをどう位置づけるか

物語には「中心人物」が必要です

ストーリーを考えるとき、意外と曖昧になりやすいのが「誰の物語なのか」です。

会社の話なのか。
お客様の話なのか。
サービスそのものの話なのか。

この中心が曖昧なままだと、情報はあっても、読む人の頭の中で流れが作られにくくなります。
逆に、誰を主人公に置くのかがはっきりすると、伝える順番も選びやすくなります。

自社を主人公にするとき

会社紹介ページや代表挨拶では、自社や自分自身を主人公にすることがあります。
これは自然な形ですが、気をつけたいのは「自分の話ばかり」になりやすいことです。

向いている場面

創業の背景、事業の想い、なぜこの仕事をしているのかを伝えたいときに向いています。

注意点

読者にとっての意味が見えないと、単なる自己紹介で終わってしまいます。

意識したいこと

自社の話をしながらも、読者にどう関係するのかを一緒に見せることが大切です。

顧客を主人公にすると、伝わりやすくなることが多い

ビジネスの発信では、読者や顧客を主人公に置くと、内容が伝わりやすくなることがよくあります。

なぜなら、読む人は自分に近い立場の人物が出てくると、 話を「自分ごと」として受け取りやすくなるからです。

どんな悩みを抱えていたのか
何に困っていたのか
どういう支援があったのか
結果としてどう変わったのか

こうした流れは、サービス説明や実績紹介でもそのまま使えます。
読者に近い立場を主人公にすると、理解も共感も生まれやすくなります。

サービスやブランドは「導き手」として考えると整理しやすい

ストーリーテリングでは、サービスやブランドそのものを主人公にするより、 主人公を支える存在として置いた方が自然なことがあります。

たとえば、

主人公:困っている顧客
導き手:自社やサービス
変化:状況が整理され、前に進めるようになる

この見方をすると、 サービス説明が「自社のすごさを語る文章」ではなく、 「相手をどう支えるかを伝える文章」に変わりやすくなります。

読者との距離感も大切です

主人公を誰にするかとあわせて考えたいのが、読者との距離感です。

近すぎると押しつけになる

「あなたはこう困っていますよね」と決めつけすぎると、読者は引いてしまうことがあります。

遠すぎると他人事になる

誰の話か分からないままだと、自分には関係ない情報として流されやすくなります。

ちょうどよい距離が必要

「こういう方が多いです」「こんなお悩みはありませんか」といった言い方は、その中間に置きやすい表現です。

ホームページではどう使えばよいか

ホームページでは、ページごとに主人公を切り替えて考えると整理しやすくなります。

会社紹介では、自社の背景や考え方を主人公にする
サービスページでは、顧客の悩みを主人公にする
実績紹介では、依頼前と依頼後の変化を中心にする
CTAでは、読者自身が次に動く流れを作る

こう考えると、ページごとの役割も見えやすくなります。
どのページでも同じ話し方をするのではなく、 そのページで誰を中心に置くべきかを考えることが大切です。

第3回のまとめ

主人公を決めると流れが見える

誰の物語なのかがはっきりすると、伝える順番も整理しやすくなります。

顧客を中心にすると伝わりやすい

読者に近い存在を主人公に置くと、内容が自分ごととして届きやすくなります。

自社は導き手としても機能する

主人公を支える存在として自社やサービスを置くと、説明が自然になります。

次回予告

次回は、物語を前へ動かすために欠かせない、
課題と障害の描き方を整理します。
なぜ問題設定が共感を生み、変化を際立たせるのかを見ていきます。

誰を中心に伝えるべきか整理したい方へ

会社紹介、サービス説明、実績紹介で、誰を中心に語ると伝わりやすいか。
実際のホームページ構成や導線設計も含めてご相談いただけます。