ホームページを運営していると、「そろそろ作り直したほうがいいかも」「今のデザインや機能が時代に合わなくなってきた」と感じることはありませんか。インターネットの世界は日々変化が激しく、ユーザーのニーズや好みも刻々と移り変わります。そのため、ホームページリニューアルを定期的に検討し、必要に応じて刷新することはとても大切です。
しかし、ホームページのデザインや構造をイチから見直すとなると、どれくらいの費用がかかるのか、どのように見積もりをとるのか、よくわからない方も多いのではないでしょうか。とくに、ホームページ制作の外部依頼は初めてという方や、以前制作したときから時間が経っている方にとっては、何をどこまで相談すべきか悩むことも多いかもしれません。
そこで、ここではホームページをリニューアルする際に考慮したいポイントや、費用の目安、そしてカンタンな見積もりのとり方についてやさしく解説します。はじめての方でも理解しやすいよう、制作の流れや制作会社の選び方、運用段階で気をつけるべきポイントなど、ホームページリニューアルの全体像をしっかりと把握していただけるよう工夫しています。ぜひ参考にしていただき、納得のいくリニューアルを実現してください。
もくじ
ホームページを作り直すべきタイミング
ホームページを運営していると、リニューアルすべき時期が自然とやってくることがあります。どのような兆候があれば「そろそろリニューアルを検討するべき」と判断できるのでしょうか。以下に代表的な例を挙げます。
デザインや機能が時代遅れになっている
ホームページを公開してから長い年月が経つと、どうしてもデザインや技術が古く見えてしまいます。例えば、スマートフォンの普及が進む前に制作したホームページの場合、スマホ対応が不十分で閲覧性が悪いこともあるでしょう。また、古いデザインやレイアウトはユーザーにとって魅力的に映らない可能性が高く、離脱率が上がる要因にもなります。
ホームページ制作のトレンドは年々変化しています。フラットデザインが主流になったり、洗練されたミニマルデザインが好まれたりと、ユーザーが求める見た目や操作感覚は常に変わり続けます。とくに企業サイトなどでは、企業イメージを左右する重要な要素ですので、古めかしいデザインであれば早めに一新したほうが良いでしょう。
ビジネスの方向性やサービス内容が変わった
ホームページを公開した当時と比べて、事業の規模や方針、取り扱うサービスが大きく変わった場合も、リニューアルを検討すべき時期です。ユーザーに訴求したい内容が変わっているにもかかわらず、ホームページ上の情報が古いままでは、見込み客が正確な情報にたどり着けず、ビジネスチャンスを逃してしまいます。
サービス内容やビジョンが進化したのであれば、ホームページ全体の構成やページ設計も含めて再検討することで、より分かりやすい情報提供と強い訴求力を発揮できるようになります。
ホームページ経由の成果が落ちている
お問い合わせ件数や資料請求数、ECサイトであれば売上など、ホームページ経由で期待している成果が明らかに落ちている場合もリニューアルのタイミングといえます。特に、検索エンジン対策(SEO)が十分に行われていない場合や、古い技術で制作されたために表示速度が遅い・スマホ対応が不十分といった理由で順位を下げている場合などは、早急にリニューアルの検討が必要です。
もしアクセス解析を行っていない場合は、Google Analyticsなどを導入してページの閲覧数や滞在時間、離脱率などのデータをしっかり確認することから始めましょう。数字に表れる問題点を認識し、それを解決する手段としてホームページ全体の構造見直しが必要だと判断できれば、リニューアルが有効な施策となります。
運用管理が複雑になっている
長年の運用のなかで、部分的な改修を何度も積み重ねてきたホームページは、管理画面が煩雑になっていたり、プラグインが増えすぎて不具合を起こしていたりといったケースが多くあります。更新担当者が代わるたびに誰もが使いやすいとは限らないため、サイト全体が混乱してしまうこともあるのです。
そんなときは、思い切ってホームページ制作をやり直し、管理面の負担を軽減することを考えてみましょう。更新担当者が複数いる場合でも直感的に操作できるCMS(WordPressなど)の導入や、無駄なコードやプラグインを整理することで、運用コストやトラブル発生リスクを大幅に減らせます。
ホームページリニューアルで得られるメリット
ホームページをリニューアルすることはコストや労力がかかる大きな決断ですが、それに見合うメリットも数多く存在します。ここでは、リニューアルによって得られる主な利点をご紹介します。
ユーザーの利用満足度向上
デザインを洗練させ、ユーザーの行動フローを意識した構成に変えることで、訪問者が欲しい情報にスムーズにたどり着けるようになります。たとえば「お問い合わせボタン」や「商品購入ボタン」の位置をわかりやすく配置したり、ページの読み込み速度を改善したりするだけでも、ユーザー体験(UX)は大きく向上します。
また、スマートフォンやタブレット対応を強化することにより、外出先や移動中でも見やすく操作しやすいホームページを提供できます。これまで取りこぼしていたモバイルユーザーからのアクセスや問い合わせが増え、コンバージョン(目標達成)率を高める効果が期待できます。
SEO強化による集客力アップ
リニューアルを機にサイト構造を見直し、ページごとのキーワード設定や内部リンクの整理を行うことで、検索エンジンにとってより理解しやすいサイトへと改善できます。特に、適切な見出しタグの配置やメタ情報の最適化、ページ速度の向上など、SEOの基本をしっかり実行することはホームページ制作において欠かせないポイントです。
Googleなどの検索エンジンはユーザーにとって有益な情報を提供するサイトを高く評価します。リニューアルによって役立つコンテンツを増やし、ユーザーが求める情報をわかりやすくまとめているサイトにすることで、検索順位が向上して新たな見込み客を獲得するチャンスが広がるでしょう。
ブランドイメージの向上
ホームページは企業の顔ともいえる存在です。第一印象で与えるイメージは非常に大きく、デザインやメッセージ、使いやすさなど、サイト全体から受ける印象によって「信頼できる企業」「魅力的なサービス」と感じてもらえるかが左右されます。
古いデザインや乱雑なレイアウトのままだと、ユーザーに対して「この企業は時代の流れに追いついていないのではないか」「本当に信頼できるのか」といった不安を与える可能性があります。一方、洗練されたホームページであれば、見た目の美しさだけでなく、情報設計や操作性にも配慮が行き届いているため、ユーザーに安心感や好印象を与えやすくなります。
新技術・新機能の導入
インターネット技術は進化が早いため、数年前には実現が難しかった機能や演出が、いまでは容易に取り入れられるケースも少なくありません。たとえば、アニメーション効果やインタラクティブな操作感、予約システムやチャットボットなどの導入により、ユーザーがより楽しく便利に利用できるサイトへ変わる可能性があります。
また、セキュリティ面でも最新の対策を取り入れることで、ユーザー情報や取引データを安全に守れる環境を整えることが重要です。ホームページリニューアルによって新技術をうまく活用し、より安全かつ快適な利用環境を実現しましょう。
運用・更新の効率化
既存のホームページが更新のたびにHTMLファイルを直接いじる必要があったり、複雑な管理画面で時間を取られていたりすると、日々の運用が大きな負担になります。新たにCMSを導入して更新フローを見直すことで、コンテンツの追加や修正が簡単になり、担当者に依存しない運用体制を整えることも可能です。
これにより、情報発信のスピードが上がり、タイムリーなアピールやキャンペーン実施がしやすくなります。社内リソースの限られた中小企業や店舗でも、運用負荷を大幅に軽減しながらプロ並みのウェブサイト管理ができるでしょう。
リニューアルにかかる費用の目安
ホームページ制作の費用は、サイトの規模やデザインの凝り具合、機能要件などによって大きく変動します。ここでは一般的な目安として、小規模・中規模・大規模に分けて解説します。ただし、あくまで目安であり、実際の見積もり額は制作会社やプロジェクトの状況によって異なるので注意が必要です。
小規模サイトの場合
小規模サイトとは、一般的に5ページ前後から10ページ程度までの、比較的コンパクトなホームページを指します。たとえば個人事業主のサイトや、小さな店舗向けの紹介サイトなどが該当します。依頼する制作会社やフリーランスの報酬形態にもよりますが、ざっくりとした目安は以下のようになります。
- シンプルなデザイン、ページ数5~10程度:およそ30万円~60万円
- 既存のテンプレートをカスタマイズする程度なら、さらに安価な場合もあります。
もちろん、オリジナリティの高いデザインを求めたり、予約システムや顧客管理機能などの追加機能が必要な場合は費用が上がることもあります。ただし小規模サイトの場合、ページ数が少ないぶん管理もしやすく、制作費用は比較的抑えやすいといえるでしょう。
中規模サイトの場合
中規模サイトは、企業コーポレートサイトやECサイト、ある程度コンテンツを充実させたいメディア系サイトなどがイメージしやすいでしょう。ページ数が10~50程度、あるいはページ数は少なくても本格的なデザインや機能が必要な場合が該当します。
- デザインに一定のこだわりがあり、ページ数もそこそこ多い:100万円~300万円程度が目安
- EC機能を加える場合は、カート機能や決済システムの導入、在庫管理機能などの設定が必要となり、さらにコストが上乗せされる傾向があります。
この規模になると、サイト構成やコンテンツの作り込み、SEO対策の度合いによって制作工数が大きく変わってきます。また、CMSの導入やオリジナルデザインの作り込みなどによっても費用レンジに差が出やすいです。依頼先の制作会社が得意とする分野やスタイルを事前に確認し、自社に合ったところを選ぶとよいでしょう。
大規模サイトの場合
大規模サイトは、ページ数が数百ページにおよぶ大企業のコーポレートサイトや、複数の専門サイトを統合したポータルサイト、複雑な会員管理機能や高度な検索機能を備えたサイトなどが該当します。こうしたサイトのリニューアルには、数百万円から数千万円の費用がかかるケースも珍しくありません。
- ページ数が膨大、かつ機能が充実:300万円~数千万円の幅で費用がかかる可能性
- システム開発や複雑なデータ移行が伴う場合、長期的なプロジェクトとなり、保守運用費用も高くなる傾向
大規模サイトの場合、制作段階だけでなく運用フェーズにおける保守管理やセキュリティ対策も重要になります。開発の段階で適切に設計しておかないと、後々の改修コストが膨らむ可能性が高まります。ホームページリニューアルを成功させるためにも、きめ細やかな要件定義とプロジェクト管理が欠かせません。
見積もりを取る時に確認すべきポイント
ホームページ制作会社やフリーランスにリニューアルを依頼する際、単に「総額がいくらになるか」だけを確認するのではなく、以下のポイントをしっかりと把握しておくことが大切です。
作業範囲の明確化
見積もりを依頼する前に、どこまで制作会社にお願いしたいのかをはっきりさせましょう。たとえば、
- 既存サイトの情報整理やリライトは制作会社が行うのか
- 写真素材やイラストは用意してもらうのか
- サーバー移行作業やドメイン管理は依頼先に任せるのか
- SEO対策やコンテンツマーケティングはどの程度まで含まれるのか
こうした内容が曖昧なまま見積もりを取得してしまうと、後から追加費用が発生するリスクがあります。依頼したい項目と自社で対応できる項目を整理し、制作会社に正確に伝えることで、トラブルを未然に防ぎましょう。
工数や料金モデルの内訳
制作会社によっては、デザイン費・コーディング費・CMS導入費・コンテンツ入力費など、細かく内訳を出してくれるところもあれば、「サイト全体で○○万円」という形でざっくりと提示してくるところもあります。ざっくりタイプの場合、必要な機能追加やページ追加の際にどれくらい費用が上乗せされるのかが見えにくいこともあるので、事前に詳細を確認しておくと安心です。
また、ディレクション費やプロジェクト管理費といった項目が含まれるかどうかもチェックしましょう。制作会社によっては「ディレクション費」の呼び方を別名で表記していたり、総額に含んでいたりして分かりにくいこともあります。見積もり時に不明な項目があれば遠慮せず質問し、納得できるまで説明してもらいましょう。
納品後の保守・サポート体制
リニューアルして終わりではなく、ホームページは運用を続けながら改善していくものです。トラブルが発生したときの連絡先や対応スピード、保守費用の有無など、納品後のサポート内容も比較検討する材料になります。
とくに、WordPressなどのCMSを導入する場合はセキュリティアップデートが定期的に行われるため、その際の対応を誰が行うのか、追加料金が発生するのかをはっきり確認しておきましょう。サイトの更新作業に関するマニュアル作成や操作説明のレクチャーがあるかどうかも重要です。
カンタン見積もりガイド
実際にホームページのリニューアルを検討し始めたら、どのように見積もりを取得すればよいのでしょうか。ここでは、できるだけスムーズに見積もりを取り寄せるための手順を簡単にまとめます。
- 現状分析と要件整理
まずは自社のホームページの現状を分析し、何が課題で何を改善したいのかを整理します。同時に、リニューアル後に達成したい目標を明確にしておきましょう。「お問い合わせ数を増やす」「採用活動を強化する」「ブランドイメージを刷新する」など、具体的なゴールがあると、制作会社側も適切な提案を行いやすくなります。 - 参考になるサイトをピックアップ
自社がイメージしているデザインや機能があれば、参考になる他社サイトや競合サイトをいくつかピックアップしておきます。「こういうデザインがいい」「この部分は使いやすそう」といった要望を具体的に伝えられると、見積もりのブレが少なくなります。 - 制作会社を数社ピックアップ
いきなり1社に決めるのではなく、複数の制作会社やフリーランスに声をかけて相見積もりを取るのがおすすめです。それぞれ得意分野やデザインテイスト、制作費用の体系が異なるため、比較することで予算や方向性に合ったパートナーを見つけやすくなります。 - 問い合わせ時に要件や予算感を伝える
「ページ数はこれくらい」「デザインはどの程度凝りたい」「CMSでこんな機能を使いたい」「予算はだいたい○○万円前後で」といった情報をなるべく具体的に伝えます。要件が具体的であればあるほど、ホームページ制作側は詳細な見積もりを出しやすくなりますし、後からのトラブルも少なくなります。 - 見積もりを比較検討し、疑問点は確認
送られてきた見積もりを比較し、金額だけでなく作業範囲や納品後サポート、実績、対応品質などを総合的にチェックします。疑問点や不明点は遠慮なく質問し、納得のいくまで確認しておきましょう。単に価格が安いからという理由だけで飛びつくと、後々の追加費用や品質面での不満に繋がるかもしれません。 - 制作会社と方向性をすり合わせて発注
最終的に「この制作会社なら信頼できそう」と判断できたら、リニューアルの方向性やスケジュール、契約条件をしっかりすり合わせて発注します。契約書や提案書には制作内容や納期、支払い条件、著作権の扱い、運用サポート範囲などが明記されているかを確認し、不明点があればきちんと質問しましょう。
制作プロセスの流れ
ホームページのリニューアルプロジェクトは、どのような流れで進むのでしょうか。大まかなステップを理解しておくと、全体像が把握しやすくなり、スムーズな進行に役立ちます。
ヒアリングと要件定義
まずはクライアント側の要望やサイトの目的を詳細に聞き取り、プロジェクトのゴールを明確にします。ターゲットユーザーやサイトに求める役割、機能要件などをしっかり擦り合わせることで、後々のトラブルを防ぎます。ここで要件が曖昧なままだと、制作途中で大きな修正が発生し、スケジュールや予算に影響が出る可能性があります。
サイト構成・デザイン案の作成
要件定義をもとに、サイトマップ(全体のページ構成)やワイヤーフレーム(ページのレイアウト案)を作り、デザインコンセプトの方向性を決定します。ページの配置や、ユーザーがどのように情報にたどり着くかを検討しながら、デザインを固めていきます。
ホームページ制作で重要なポイントは、見た目の美しさだけでなく、ユーザーの行動を意識した情報設計です。欲しい情報がどこにあるのか分かりやすい構造を作り、必要なクリック数をできるだけ減らすなどの工夫が必要です。
実装・コーディング
デザインが承認されたら、実際にHTML/CSSやJavaScriptを使ってコーディングを行います。レスポンシブデザインに対応し、デスクトップとモバイルの表示崩れがないかを確認しながら進める作業です。CMSを導入する場合は、この段階でWordPressなどをインストールし、テーマをカスタマイズしていきます。
また、フォーム機能や会員登録機能など、必要な機能の開発・設定も並行して行います。外部のAPI連携や決済システムの導入など、機能が複雑なほどテスト項目が増え、開発期間も長くなる傾向です。
テスト・最終調整
実装が完了したら、テスト環境で動作確認を行います。リンク切れやデザイン崩れがないか、フォームが正しく動作するか、表示速度やSEOの基本設定に問題がないかなどをチェックし、不具合があれば修正を加えます。
テスト時には、クライアント側も実際に操作してみることが大切です。制作会社だけでなく、運用担当者や現場のスタッフが画面の使いやすさを検証することで、リリース後のトラブルやクレームを減らせます。
リリース・公開
テストをクリアしたら、いよいよ新しいホームページを本番環境に公開します。ドメインやサーバーの切り替え作業がスムーズにいくよう、事前に作業手順やタイミングをしっかり確認しておきましょう。公開直後はアクセスが増えることもあるため、サーバー負荷に耐えられる環境かどうかのチェックも忘れずに行います。
運用・効果測定
ホームページリニューアルは公開して終わりではなく、運用をしながら効果を測定し、必要に応じて微修正を加えていく工程が続きます。アクセス解析ツールを使いながら、ページビューやユーザー行動、問い合わせ数、売上などの変化を追い、改善すべき点があればすぐに対策を講じるのが理想です。
制作会社の選び方
ホームページリニューアルの成功を左右するのが、パートナーとなる制作会社の選び方です。数多くの制作会社が存在するなかで、自社に合ったところを見つけるためには、以下のポイントを意識してみましょう。
過去の実績や得意分野を確認
制作会社のウェブサイトやポートフォリオを見て、どのような業種のサイトを多く手がけているかをチェックしましょう。業界知識が豊富な会社であれば、ターゲットユーザーの好みや競合動向を考慮した提案が期待できます。また、デザイン性に強みがある会社や、ECサイト構築を得意とする会社など、それぞれ特徴があるため、要望に合った実績を持つところに依頼するのが安心です。
コミュニケーションのスムーズさ
電話やメール、オンラインミーティングなどで相談した際の対応がスムーズかどうかも重要な判断材料です。ホームページ制作は数カ月以上にわたる共同作業になることが多いため、意見を言いやすい雰囲気やレスポンスの早さ、丁寧な説明があるかどうかはプロジェクトの進捗を大きく左右します。
料金体系とコストパフォーマンス
見積もりの段階で提示される料金体系が明朗で、追加作業の際にどのような費用が発生しそうか想定しやすいかも大切なポイントです。安価な見積もりであっても、後から追加費用が膨れ上がって結果的に高くつくケースもあります。逆に、最初は割高に感じても、充実したサポートや運用支援が含まれているのであれば、トータルコストを考えたときに得をする可能性もあります。
アフターサポートや保守体制
公開後の運用や保守サポートをどの程度までカバーしてくれるかも確認しておきましょう。更新担当者がサイトを触りながら困ったときにすぐ相談できる体制があると、トラブルを早期に解決しやすくなります。セキュリティアップデートや機能追加など、中長期的な改善を見据えた関係を築けるかどうかも要チェックです。
担当者との相性
最終的には、制作会社の担当者との相性も大きな要素です。長期間にわたりコミュニケーションをとる相手ですから、レスポンスのスピードや提案力、誠実さ、コミュニケーションの相性は非常に重要になります。複数社とやり取りをしてみて、「この人たちと一緒にサイトを作りたい」と感じられる会社を選ぶと、プロジェクトはスムーズに進みやすいでしょう。
リニューアル後の運用と効果測定
ホームページをリニューアルした後は、効果をしっかり測定し、必要に応じて改善を繰り返すことが成功のカギとなります。運用段階で注意したいポイントをいくつか挙げます。
アクセス解析の活用
リニューアルによってアクセス数やお問い合わせ数、CVR(コンバージョン率)はどのように変化したか、アクセス解析ツール(Google Analyticsなど)を使って定期的にチェックしましょう。リニューアル前のデータと比較することで、どのページが効果的に改善されたか、逆に訪問者が減ったページはないかなどを把握できます。
また、重要な指標として以下のようなものがあります。
- PV(ページビュー)数: サイト全体や各ページがどの程度閲覧されているか
- UU(ユニークユーザー)数: どれだけのユーザーが訪れたのか
- 直帰率: 最初に開いたページだけでサイトを離脱する割合
- 滞在時間: サイト内にどれくらい留まってくれているか
これらを総合的に判断し、問題があるページや改善すべきポイントを特定していきましょう。
SEOの継続的な取り組み
リニューアル後のサイトを放置してしまうと、せっかく改善したSEO効果が十分に活かせない可能性があります。定期的に新しいコンテンツを追加し、キーワードの最適化や被リンクの獲得など、継続的なSEO対策に取り組むことが大切です。
また、検索エンジンのアルゴリズムは変化し続けるため、最新の動向にアンテナを張り、必要であれば微調整を行いましょう。タイトルやメタディスクリプションの見直し、内部リンク構造の整理など、基本的なSEO施策も怠らないようにしてください。
コンテンツの質と更新頻度
ユーザーにとって有益な情報を提供することは、リニューアル後のホームページ運用でも最も重要な要素です。ブログやニュース、コラムなどを通じて定期的に新しい情報を発信し、サイトに活気をもたせましょう。更新頻度が高く、内容の濃いサイトはユーザーからも検索エンジンからも評価されやすくなります。
逆に、リニューアル後にまったくコンテンツが更新されないサイトは、再度「情報が古いのでは?」という印象を与えてしまうリスクがあります。社内で更新体制を整えたり、運用担当者に権限を付与したりして、更新作業をスムーズに行える環境を作ることが大切です。
ユーザーフィードバックの収集
問い合わせフォームやSNS、アンケートなどを活用して、ユーザーからのフィードバックを集めてみましょう。実際に使っているユーザーの声は運営者が気づかない改善点を示してくれることがあります。例えば、「商品検索が分かりにくい」「スマホ版で表示が重い」「問い合わせ先がどこにあるのか分からない」といった声は、運営者側がすぐに修正すべき具体的な課題となります。
ユーザーの声を真摯に受け止め、サイト改善に反映していく姿勢が、ホームページの質をさらに高めていく鍵です。
定期メンテナンスの実施
CMSを導入しているサイトであれば、プラグインやテーマ、PHPなどのバージョンアップを定期的に行う必要があります。これを怠ると、セキュリティホールを突かれて不正アクセスや改ざんの被害に遭うリスクが高まるため、注意が必要です。
また、デザインやレイアウトの細部を微調整したり、新しいキャンペーンやイベントに合わせてページを作成したりと、日々の運用のなかで少しずつサイトを育てていくと効果が持続します。ホームページ制作会社や社内担当者と連携しながら、定期的にメンテナンスとアップデートを実施しましょう。
成功させるためのポイント
最後に、ホームページリニューアルを成功させるために押さえておきたいポイントをまとめます。
明確な目的を設定する
「なんとなく古い気がするから」「デザインを変えたいから」という理由だけでリニューアルに踏み切ると、ゴールが見えずに迷走しがちです。まずは、何のためにリニューアルするのかという目的を明確にしましょう。「コンバージョン率を上げたい」「ブランドイメージを一新したい」「運用コストを下げたい」といった具体的な目標があると、制作会社とのやり取りもスムーズになります。
ユーザーファーストの視点を持つ
リニューアルによって伝えたいことやデザインのこだわりはもちろん大切ですが、それ以上に重要なのは実際に利用するユーザーが使いやすい、分かりやすいと感じるホームページに仕上げることです。ユーザーの行動を意識し、使い勝手や導線設計、読み込み速度などを最適化しましょう。
適切な制作会社選びとコミュニケーション
前述のとおり、制作会社の得意分野や実績を確認し、相性の良いパートナーを見つけることが大切です。また、要件定義やサイト設計の段階でしっかりとコミュニケーションを取り、互いの認識がずれないように注意しましょう。こまめに打ち合わせを行いながら、疑問や懸念事項を一つひとつ解決していくことが円滑な進行のカギです。
運用体制を整える
リニューアル後の更新や効果測定をどう行うか、あらかじめ体制を整えておくことも重要です。運用担当者を決めたり、操作マニュアルを準備したりして、公開後もスムーズにサイトを更新できるようにしておきましょう。担当者が変わっても運用が継続できるよう、共有しやすいルールやマニュアルを作成しておくと安心です。
リリース後の継続的な改善
リニューアルしたてのときはもちろん、ホームページ制作の完成形はなく、常に改善を続ける姿勢が求められます。アクセス解析やユーザーフィードバックを活用し、日々の運用のなかで見えてくる課題を少しずつ修正していくことで、サイトの成果を最大化できるでしょう。デザインや機能は時間の経過とともにさらに古くなっていくため、リニューアルはゴールではなくスタートと考えるのが大切です。
よくある質問
Q1: リニューアル費用はどのタイミングで支払うのが一般的ですか?
A: 一般的には、契約時に着手金として一部を支払い、プロジェクト中または納品後に残りを支払うという形が多いです。分割払いに対応している制作会社もありますが、契約時に取り決めを行っておくと安心です。
Q2: リニューアルにどれくらいの期間がかかりますか?
A: 小規模サイトであれば1~2カ月程度、中規模以上のサイトでは3~6カ月、あるいはそれ以上かかるケースも珍しくありません。ページ数や機能要件、社内の承認プロセスによってスケジュールは大きく変動するので、余裕を持った計画を立てましょう。
Q3: リニューアル中に現行サイトは使えますか?
A: はい、基本的にはリニューアル作業はテスト環境などで進めるため、現行サイトを利用しながら新サイトを作成できます。リニューアル完了後に公開のタイミングを調整し、切り替える形が一般的です。
Q4: 既存のドメインやコンテンツは引き継げますか?
A: ほとんどの場合、ドメインやコンテンツの引き継ぎは可能です。ページURLの変更がある場合は、リダイレクト設定を行い、SEO評価やユーザーのブックマークが無駄にならないように配慮する必要があります。
Q5: リニューアル時に必ずCMSを導入したほうがよいですか?
A: すべてのサイトにCMSが必要というわけではありませんが、定期的にコンテンツを更新する運用体制がある場合や、複数の担当者で管理する場合はCMSを導入したほうが効率的です。静的サイトのほうが適しているケースもあるため、要件や更新頻度に応じて判断しましょう。
Q6: リニューアル後に検索順位が一時的に下がることはありますか?
A: 大幅なサイト構造の変更やURLの変更を伴うリニューアルでは、一時的に検索順位が揺れ動くことが珍しくありません。正しいリダイレクト設定やコンテンツ最適化を行うことで、長期的にはむしろ順位アップが期待できますが、短期的な変動には注意が必要です。
Q7: 見積もりの提示後に機能追加やデザイン変更をお願いする場合、追加費用はどうなりますか?
A: 機能追加やデザイン変更は工数が増えるため、ほとんどの場合は追加費用が発生します。制作途中で変更が発生しそうな場合は、都度見積もりを提示してもらい、金額や納期を確認した上で作業に取りかかるのが一般的です。
リニューアルは大変な作業に思えるかもしれませんが、ホームページ制作のノウハウを持つ適切なパートナーと協力し、しっかりと計画を立てて進めれば、効果的な投資となります。費用の目安やカンタンな見積もりのとり方などを把握したうえで、ぜひ自社のホームページをより魅力的なものへと育てていってください。ユーザーの満足度向上や売上拡大など、リニューアルによるメリットを最大限に享受し、今後のビジネス展開に活かしていただければ幸いです。
ホームページ制作やリニューアル、サイト運営についてのご相談はお気軽に下記より。
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ホームページ制作やリニューアル、サイト運営サポートの事例
ホームページ制作やリニューアル、サイト運営サポートの事例を随時ご紹介させていただきます。事例は、基本的に実名掲載の実績とは異なり、実際の要望や予算、ボリュームといった具体的な内容を紹介させていただきます。
少しでもイメージしていただけるよう実際の事例を紹介していこうと思います。
ただし、それぞれのご依頼者のプライバシーやその他公開できない情報などもありますので、ご依頼者が特定できるような情報は掲載していません。
ホームページのリニューアルをご希望の方
ホームページのリニューアルをご希望の方は、ホームページリニューアルのページをご覧ください。
ホームページリニューアルサービスでは3つのプランをお選びいただけます。
すべてのプランにはホームページリニューアル作業と公開後1年間のサポートが含まれています。制作作業の内容は同じになっていますので、希望するサポート内容からプランをお選びください。
ホームページ運営者としての安心と少しのサポートを求めるなら、ライトプラン。
ホームページの積極的な運営とプロによる提案を必要とするなら、スタンダードプラン。
ホームページを本気で効果あるものにしたいと考えるのであれば、プレミアムプラン。
3つのプランの中にピンとくるものが無ければアレンジプラン。
アレンジプランはご要望やご予算をお伺いしてご提案させていただきますので、まずはご相談ください。
ECサイトやホームページ制作をご希望の方
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すべてのプランにはホームページ制作作業とリニューアル公開後1年間のサポートが含まれています。制作作業の内容は同じになっていますので、希望するサポート内容からプランをお選びください。
ホームページ運営者としての安心と少しのサポートを求めるなら、Sプラン。
ホームページの積極的な運営とプロによる提案を必要とするなら、Mプラン。
ホームページを本気で効果あるものにしたいと考えるのであれば、Lプラン。
3つのプランの中にピンとくるものが無ければアレンジプラン。
アレンジプランはご要望やご予算をお伺いしてご提案させていただきますので、まずはご相談ください。