商品開発で補助金だけでは進めにくいとき、クラウドファンディングをどう考えるか
新しい商品を開発したい。
試作品を作りたい。
パッケージやデザインを整えたい。
販売開始に向けて、発信や予約受付も進めたい。
そうした商品開発の場面では、まず補助金や助成金を調べる方も多いと思います。
条件に合えば、補助金はとても心強い制度です。特に、小規模事業者や地域の事業者にとっては、新しい挑戦を後押ししてくれる大切な選択肢になります。
ただ、商品開発では、補助金だけを前提にすると進めにくい場面もあります。
募集時期が合わない、採択されるまで動きにくい、必要な費用の一部が対象外になりやすい、先に反応を見たい、といったケースです。
そんなときに、クラウドファンディングをどう考えればよいのか。
この記事では、商品開発で補助金だけでは進めにくいときに、クラウドファンディングを選択肢に入れる考え方を整理します。
もくじ
商品開発では、補助金だけでは動きにくいことがあります
商品開発には、いくつかの段階があります。
たとえば、
- アイデアを形にする
- 試作品を作る
- デザインやパッケージを整える
- 写真や紹介ページを準備する
- 販売開始前に反応を見る
- 初回生産や告知を進める
といった流れです。
このすべてが、補助金の対象やスケジュールにきれいに合うとは限りません。
補助金は制度に沿って進める必要があります。
募集時期、対象経費、審査、採択、実施期間などがあるため、自分たちの商品開発のスピード感と合わないことがあります。
もちろん、条件に合えば補助金は有効です。
ただ、商品開発を前に進めるうえでは、補助金だけで考えるより、別の方法も含めて整理した方が動きやすい場合があります。
商品開発とクラウドファンディングは相性がよい場合があります
クラウドファンディングは、商品開発と相性がよいことがあります。
理由は、商品開発には「何を作るのか」「なぜ作るのか」「誰に届けたいのか」が比較的伝えやすい場合があるからです。
たとえば、
- 地域の素材を使った新商品
- 既存のお客様の声から生まれた商品
- これまでになかった使い方を提案する商品
- 小さな事業者が初めて挑戦する商品
- 継続してきた活動から生まれる新しい商品
こうした商品は、単に「販売します」だけではなく、背景や想いを伝えやすいことがあります。
クラウドファンディングでは、この背景や想いが大切になります。
支援する人は、商品そのものだけでなく、「なぜこの商品を作るのか」「応援する意味があるのか」を見ています。
そのため、商品開発のストーリーをきちんと整理できる場合は、クラウドファンディングが選択肢になりやすいです。
補助金とクラウドファンディングは役割が違います
補助金とクラウドファンディングは、どちらが良い・悪いというものではありません。
役割が違います。
補助金は、制度に合う内容であれば、費用負担を軽くできる可能性があります。
ただし、条件や時期、対象経費に合わせる必要があります。
一方で、クラウドファンディングは、資金調達だけでなく、発信や反応確認にもつながることがあります。
商品を作る前、または販売開始前に、どれくらい関心を持ってもらえるかを見るきっかけにもなります。
商品開発の場合、補助金は「開発費を支える方法」として、クラウドファンディングは「応援者づくりや認知拡大も含めた方法」として考えると整理しやすくなります。
つまり、どちらか一方だけで考えるのではなく、商品や状況に合わせて使い分けることが大切です。
補助金だけで考えると止まりやすいケース
商品開発で、補助金だけを前提にすると止まりやすいケースがあります。
募集時期と商品開発のタイミングが合わない
商品開発には、今動いた方がよいタイミングがあります。
季節商品、イベントに合わせた商品、販売開始時期が決まっている商品などは、補助金の募集時期や採択結果を待っていると、タイミングを逃してしまうことがあります。
採択されるまで動きにくい
補助金は、申請すれば必ず使えるものではありません。
採択されるかどうかが分からない状態で、商品開発や販売計画を組みにくいことがあります。
対象外になる費用がある
商品開発では、開発そのものだけでなく、写真、紹介ページ、発信、初回告知、テスト販売など、さまざまな費用や作業が発生します。
そのすべてが補助金の対象になるとは限りません。
先に反応を見たい
新商品を作るとき、本当に求められているのか、どんな人が関心を持ってくれるのかを先に見たいことがあります。
補助金だけでは、この「反応を見る」という動きまでは作りにくい場合があります。
こうした場合は、補助金だけで考えるより、クラウドファンディングも含めて進め方を整理する価値があります。
クラウドファンディングを考えやすい商品開発の例
商品開発といっても、すべての商品がクラウドファンディングに向いているわけではありません。
向いているかどうかは、商品そのものだけでなく、伝え方や背景によって変わります。
比較的考えやすいのは、次のようなケースです。
- 新しい商品を初めて形にしたい
- 地域の素材や技術を活かした商品を作りたい
- 既存のお客様に先行して案内できる商品がある
- 商品の背景や開発理由を伝えやすい
- 初回生産や予約販売に近い形で考えたい
- 商品を通じて地域や活動の認知も広げたい
こうした場合は、クラウドファンディングを単なる資金集めではなく、商品を知ってもらう機会として考えやすくなります。
逆に、商品の特徴や使い道が伝えにくい場合、応援してくれそうな相手がまったく見えていない場合、発信や対応に時間をかけられない場合は、慎重に考えた方がよいです。
併用を考える前に整理したいこと
補助金とクラウドファンディングの併用を考える場合、最初に整理しておきたいことがあります。
何にどの費用が必要なのか
商品開発に必要な費用を、できるだけ分けて考えることが大切です。
たとえば、
- 試作品制作
- 原材料
- パッケージ
- デザイン
- 写真撮影
- 紹介ページ
- 初回生産
- 発信や告知
などです。
どこに補助金を使う可能性があるのか、どこをクラウドファンディングで考えるのか。
最初に整理しておくと、進め方を考えやすくなります。
誰に応援してほしいのか
クラウドファンディングでは、誰に応援してほしいのかが重要です。
既存のお客様なのか、地域の方なのか、同じ課題を持つ人なのか、商品コンセプトに共感してくれる人なのか。
相手が見えると、ページの見せ方や発信内容も考えやすくなります。
商品の背景を伝えられるか
商品そのものの説明だけではなく、なぜ作るのか、どんな思いがあるのか、どう使ってほしいのかを伝えられるかも大切です。
クラウドファンディングでは、商品説明だけでなく、背景や開発理由も見られます。
ここを整理できると、支援する側にも伝わりやすくなります。
実施後の対応ができるか
クラウドファンディングは、公開して終わりではありません。
支援後の連絡、リターンの準備、商品発送、進捗報告など、実施後の動きも必要になります。
商品開発の場合は、製造や納期の見通しも大切です。
無理のないスケジュールになっているか、対応できる体制があるかを見ておく必要があります。
無理にクラウドファンディングを選ぶ必要はありません
商品開発だからといって、必ずクラウドファンディングが向いているわけではありません。
補助金を中心に進めた方がよい場合もありますし、自己資金や通常販売を先に考えた方が現実的な場合もあります。
大切なのは、どの方法が一番よく見えるかではなく、今の商品開発に合っているかどうかです。
クラウドファンディングは、商品開発の背景や想いを伝えられる場合には力になります。
一方で、準備や発信、公開後の対応が必要になるため、合わないまま始めると負担が大きくなることもあります。
だからこそ、いきなり始めるのではなく、まずは商品開発の内容や目的、使える制度、発信できる相手を整理することが大切です。
まずは、補助金とクラウドファンディングの役割を分けて考えましょう
商品開発で補助金だけでは進めにくいと感じたときは、クラウドファンディングも選択肢になります。
ただし、何となく始めるのではなく、補助金とクラウドファンディングの役割を分けて考えることが大切です。
補助金は、制度に合う部分を支える方法。
クラウドファンディングは、資金調達だけでなく、発信や応援者づくりも含めて考える方法。
このように整理すると、自分たちの商品開発にどちらが合うのか、または両方をどう考えるのかが見えやすくなります。
オフィスピコッツでは、クラウドファンディングを無理におすすめするのではなく、補助金や助成金だけでは進めにくい場合に、クラウドファンディングを選択肢として考えられるかどうかを整理するところからご相談いただけます。
まだ実施すると決めていない段階でも大丈夫です。
まずは、商品開発の内容や目的、発信の見せ方を整理するところからでも問題ありません。
クラウドファンディング活用相談については、こちらのページでもご案内しています。
/crowdfunding/
補助金だけでは進めにくいときの考え方については、こちらの記事も参考になります。
/hojokin-crowdfunding-choice/

