もくじ
- 1 はじめに:ホームページ制作の費用を考える上で大切な視点
- 2 自社制作の費用構造:人件費と時間投資はどう変わる?
- 3 フリーランス外注の費用構造:制作費と追加コストをどう見るか
- 4 どちらがコスト効率的か?判断のためのチェックポイント
- 5 自社制作の具体的なコスト算出例
- 6 フリーランス外注の具体的なコスト算出例
- 7 ホームページ制作・ホームページリニューアルで使えるコスト削減のヒント
- 8 選択肢の組み合わせで最適解を探す
- 9 成功事例から学ぶコスト効率のポイント
- 10 自社制作とフリーランス外注、それぞれを選ぶポイントまとめ
- 11 ホームページ制作・ホームページリニューアルで失敗しないための注意点
- 12 まとめ:最適な費用対効果を狙うために必要なこと
- 13 ホームページ制作やリニューアル、サイト運営サポートの事例
- 14 サイト運営サポートをご希望の方
- 15 ホームページリニューアルをご希望の方
- 16 ホームページ制作をご希望の方
はじめに:ホームページ制作の費用を考える上で大切な視点
ホームページ制作を検討するとき、自社で制作するか、それともフリーランスに外注するかという選択は多くの企業や個人事業主にとって大きな悩みの種になります。制作費用はもちろん、完成後のメンテナンスや更新、さらには将来的なホームページリニューアルのコストなどを考えると、どちらがよりコスト効率的なのか簡単には結論を出しにくいものです。
しかし、費用面だけに注目しすぎると、結局は時間や手間、クオリティ面で想定外の負担が発生する可能性もあります。ホームページ制作や運用には、単なるデザイン費やプログラミング費用以上に、コンテンツ作成やSEO対策、セキュリティ管理など、幅広い要素が関わってきます。
こうした複雑な要素を踏まえたうえで、自社制作とフリーランス外注それぞれの費用構造や利点・デメリットを整理することが大切です。最適な選択をするためには、単純な金額比較だけでなく、事業規模やウェブ担当者のスキル、運用体制などを総合的に考慮しなければなりません。
本稿では、コスト効率や長期的な運用のしやすさなどの視点から、自社制作とフリーランス外注の特徴を掘り下げていきます。読んでいただくことで、ご自身の事業やプロジェクトに合った制作方法を検討する際の指針になれば幸いです。
自社制作の費用構造:人件費と時間投資はどう変わる?
社内リソースをフル活用するメリットと見えないコスト
ホームページ制作を自社で完結させる場合、デザインやプログラミング、コンテンツ作成まで、社内スタッフが直接手を動かすことになります。外注先に支払う制作費を抑えられる一方で、スタッフの人件費や学習コストなどが発生します。これらは直接的な「支出」としては見えにくいかもしれませんが、企業全体のコストを考えるうえでは重要な要素です。
例えば、普段は営業や経理を担当している社員が急にウェブ制作を兼任することになると、本来の業務が滞ってしまうリスクがあります。また、ウェブ制作の専門知識を学ぶための研修時間や教材費なども無視できません。特に初めてのホームページ制作であれば、試行錯誤を繰り返すうちに、予想以上の時間と手間がかかる場合があります。
一方、社内に詳しい人材が育つという点は大きなメリットです。自社のサービスや商品を深く理解しているスタッフがサイトを作れば、独自の強みを的確にアピールできるでしょう。また、サイト公開後の更新や運用をスムーズに行えるため、長期的なコスト削減や運用ノウハウの蓄積が期待できます。
ソフトウェアやツールの導入コスト
自社でホームページを制作・運用するには、デザインソフトやCMS(コンテンツ管理システム)などのツールが必要になります。WordPressなどのオープンソースCMSを使えば基本的には無料で利用できますが、有料のプラグインを購入する場合や、独自のデザインテーマを導入する場合は追加費用がかかることもあります。
また、デザインソフトであればAdobe PhotoshopやIllustratorを使う方が多いですが、これらはサブスクリプション型の支払いが主流になっています。さらに、動画編集やアニメーション、イラストレーションなどのスキルが必要な場合は、追加のソフトウェアや勉強が必要になるかもしれません。こうしたツール導入費用や学習コストは、スタッフの給与や時間コストと合わせてトータルで考えることが大切です。
運用時のアップデートや保守費用
ホームページは、公開してからが本当のスタートです。セキュリティ対策やバージョンアップなどを怠ると、サイトの表示崩れやセキュリティリスクが高まります。自社制作の場合、これらのアップデート作業やエラー対応なども基本的には社内で行う必要があります。
フリーのプラグインを使っている場合は特に、頻繁なアップデートが行われるため、衝突や不具合が発生しやすいです。スタッフが常に情報を追いかけ、問題を迅速に解決するには、ウェブ技術の知識が欠かせません。こうしたメンテナンス作業に対応するための人件費やシステム管理費を見落とすと、結果的には外注よりも高くついてしまう恐れがあります。
フリーランス外注の費用構造:制作費と追加コストをどう見るか
フリーランスに依頼する魅力と単価の幅
フリーランスのウェブデザイナーやエンジニアに外注する場合は、制作費として明確に見積もり金額を提示してもらえるケースが多いです。プロに任せることで質の高いデザインや機能が期待でき、納期通りにサイトを公開できる可能性も高まります。特に短期間で確実に仕上げたい場合は、フリーランス外注のほうがスムーズに進むことが多いです。
ただし、フリーランスの費用は人によって大きく異なります。経験豊富で実績のあるフリーランスは高めの料金設定になる傾向があり、一方で駆け出しの方や副業で対応している方の中には比較的安価に制作を請け負う人もいます。そのため、相見積もりをとって単価や制作の質をしっかり比べることが大切です。
また、フリーランスへの外注は、広告代理店や制作会社に依頼するよりも中間マージンが少ない場合が多いため、同じレベルのクオリティでもコストを抑えられる可能性があります。ただし、フリーランスの仕事スタイルは個人差が大きいので、納期の管理や品質の管理などは事前の打ち合わせを綿密に行う必要があります。
ディレクションやコミュニケーションの手間
フリーランスに外注する場合、ディレクション作業をクライアント側が行うことがほとんどです。どのようなデザインや機能を実装するのか、サイト全体のコンセプトをどうするのかなど、詳細な指示を出す必要があります。また、コンテンツ作成をフリーランスにすべて任せる場合は別途費用がかかることがあるので、事前に範囲を明確にしておきましょう。
さらに、フリーランスは常に複数のプロジェクトを掛け持ちしている場合も多く、レスポンスのスピードや修正リクエストへの対応などが、企業の期待するレベルに追いつかないことがあります。そのため、外注側と密なコミュニケーションを確保する体制を整えなければ、思わぬトラブルにつながる可能性もあります。
保守や更新の契約形態
サイト公開後の保守や更新を継続してフリーランスに任せる場合は、月額保守費やスポットでの修正費などが発生します。単発の制作だけで終了すると、修正や更新が必要になったときに再度契約が必要となるため、その都度見積もりや発注手続きに時間がかかってしまうこともあります。
一方で、定期的に相談できるパートナーのような存在になってもらえれば、サイトの更新や機能追加などをスムーズに進めることができます。その場合は、単純に制作費だけでなく、長期的に見た運用コストやコミュニケーションのしやすさを考慮して契約を結ぶと良いでしょう。
どちらがコスト効率的か?判断のためのチェックポイント
現在の社内リソースとウェブスキル
まず重要なのは、自社内にウェブ制作スキルを持つ人材がどれほどいるかです。既にデザインやコーディングに詳しいスタッフが複数人在籍していれば、自社制作でもスムーズに進むでしょう。逆に、全く経験がない状態でイチから学ぶ必要があるなら、短期的にはフリーランス外注のほうがコストを抑えられる可能性があります。
また、運用開始後もホームページリニューアルなどが定期的に必要となる場合、自社にノウハウを蓄積しておくメリットは大きいです。ただし、ノウハウを活用できるほどの余裕がスタッフにあるか、あるいは担当者が離職してしまうリスクなども考慮しなければなりません。
制作スケジュールとクオリティの要求レベル
ホームページがいつまでに必要か、どの程度のクオリティを求めるのかによっても、選ぶべき方法が変わってきます。クオリティを追求したい場合や、デザインに強いこだわりがある場合は、実績のあるフリーランスに依頼したほうが安心です。自社スタッフがプロレベルのスキルを持ち合わせていない限り、外注のほうが高品質なアウトプットを短期間で得やすいでしょう。
反対に、多少デザインがシンプルでも構わないという場合や、テンプレートを使って短期間で立ち上げたい場合には、自社制作が向いているかもしれません。最近では、ノーコードやローコードでのサイト構築ができるプラットフォームも充実しており、専門知識が少なくても基本的なホームページを作れる環境が整ってきています。
長期的な運用と更新頻度
ホームページを長期的に運用する場合、更新頻度がどれくらいになるかを想定しておくことが大切です。たとえば、週に一度ニュースを更新したり、定期的にブログ記事を公開したり、キャンペーン情報を差し替えたりするような運用形態であれば、更新フローがスムーズでなければ業務に支障をきたす可能性があります。
フリーランス外注の場合、更新のたびに追加費用がかかることも多く、コミュニケーションコストが積み重なる恐れがあります。自社制作であれば、担当者が直接CMSにログインして更新作業を行えるため、小回りが利きやすいです。ただし、更新する担当者がデザインの知識やHTML/CSSの基礎をある程度持っていないと、レイアウト崩れなどが起きるリスクもあるため、最低限の研修やマニュアル整備が必要になります。
ホームページリニューアルへの備え
ホームページリニューアルは、サイト公開後に何年か運用を続けてから行われることがほとんどです。デザインや機能、SEO対策など、トレンドの変化に対応するためにリニューアルは定期的に検討すべきポイントとなります。その際、既存データの移行やリダイレクト設定など、専門的な作業が必要になるケースが多いです。
自社制作の場合、リニューアルに必要な作業を社内でまかなえるスキルがあれば、追加の外注費を抑えられます。ただし、日々の運用に精一杯で大規模改修まで手が回らない場合、結局フリーランスへの委託が発生するかもしれません。反対に、フリーランス外注をメインとして進めている企業は、同じフリーランスにリニューアルも依頼することで、スムーズにプロジェクトを動かせるメリットがあります。
自社制作の具体的なコスト算出例
社員の人件費換算
自社制作のコストを考えるとき、見落としがちなのが社員の人件費です。たとえば、月給25万円の社員が3か月間、業務の半分をサイト制作に割いたとすると、約37.5万円分のコストがホームページ制作に充てられた計算になります。これはあくまで給与換算であり、実際には社会保険料や福利厚生費などの上乗せ分も考慮する必要があります。
また、他の業務の機会損失も考えるべきです。その社員が本来取り組むはずだった仕事が遅れる、あるいは成果が落ちるなどの影響を見積もり、トータルで判断しなければなりません。こうしてみると、表面上は「外注費がかからないから安い」と思っても、長期的には大きなコストが発生している可能性もあるのです。
ソフトウェアや環境整備の費用
自社でサイトを作る場合、PCやデザインソフト、テスト用のデバイスなどが必須となります。既に社内で用意している機材を流用できるなら問題ありませんが、新たに購入や契約が必要な場合はその分の費用がかかります。例えばAdobe Creative Cloudの年間契約費や、他の有料ツールのライセンス料金などが積み重なると、数万円から数十万円程度の支出になり得ます。
また、特定のブラウザや端末での表示崩れをチェックするためにデバッグツールやテスト環境を整えることも考えられます。特に企業サイトでは、ユーザーが使う環境が多岐にわたるため、十分なテストを行うには時間とツールが必要です。こうした検証コストも、外注に比べて自社制作では意識しておきたい点です。
継続的な学習と研修
ウェブ制作の技術は日進月歩で進化しています。HTMLやCSS、JavaScriptのバージョンアップだけでなく、CMSのアップデートやSEOのトレンドなども頻繁に変化します。そのため、自社スタッフが担当するのであれば、定期的な勉強会や研修が欠かせません。研修には講師を招く費用がかかる場合もあれば、スタッフが自学習するための時間が必要になります。
一方で、学習したことが社内に蓄積されることは大きな投資価値があります。将来的に社内で複数のホームページを運営したり、新規サイトやホームページリニューアルを行う際にも役立ちます。ただし、そのスタッフが離職したり、担当者が異動したりすると、せっかくのノウハウが流出してしまうリスクがある点には注意が必要です。
フリーランス外注の具体的なコスト算出例
見積もり事例:デザイン+実装+納品
フリーランスに依頼する場合、最もわかりやすいのはデザインから実装までを一括で外注するケースです。この場合、サイトの規模や機能要件によって相場は大きく変動しますが、たとえば5~10ページ程度のコーポレートサイトであれば、30万円~50万円ほどの見積もりを提示されることが多いです。内容によっては10万円台で対応してくれるフリーランスもいれば、質を追求して100万円以上かかるケースもあります。
この見積もりには、トップページのデザイン、下層ページの共通レイアウト、簡単なアニメーションや問い合わせフォームの実装などが含まれることが多いです。ただし、コンテンツのライティングや写真撮影などは別料金となる場合がほとんどです。また、後から大幅な修正や追加機能を要求すると、追加費用がかかることもあるため、事前に要件定義をしっかり行っておくことが重要です。
運用・保守・更新にかかる費用
サイト公開後の運用や保守をフリーランスに依頼する場合は、月額固定で数千円~数万円程度の費用が発生するケースが一般的です。保守内容には、WordPressやプラグインの更新チェック、セキュリティ対策、バックアップなどが含まれます。更新依頼が多い場合は、別途時間単価やページ単価での請求が発生することがあります。
フリーランスと長期契約を結ぶメリットは、サイトの改修や機能追加をスムーズに依頼できることです。一方、フリーランスの都合が合わなければ対応が遅れるリスクもあるので、複数のフリーランスとのネットワークを持っておくか、制作会社へ依頼できる予備ルートを用意しておくと安心です。
トラブル時のリカバリーコスト
フリーランス外注にありがちなのが、修正対応や納期遅延に関するトラブルです。フリーランス自身が体調を崩したり、急に連絡が途絶えてしまうなどのリスクは、企業に比べて高いと言えます。そういった場合は、別のフリーランスを探すなどの対策が必要になり、その分のリカバリーコストが発生します。
ただし、実績のあるフリーランスや信頼関係を築けているパートナーであれば、丁寧な対応をしてもらえることも多いです。事前に契約書や業務範囲の明文化を行い、万一の際の対応ルールを決めておくことで、トラブルを最小限に抑えることができます。
ホームページ制作・ホームページリニューアルで使えるコスト削減のヒント
テンプレートやノーコードツールの活用
最近では、テンプレートやノーコードツールを使えば、専門知識がなくても一定クオリティのホームページを素早く構築できるようになっています。たとえば、WixやSquarespace、STUDIOなどのプラットフォームは直感的に操作でき、サーバー管理やセキュリティ対策もサービス側が担ってくれるため、手間やリスクを大幅に削減できます。
これらのサービスを活用する場合、月額費用やプランによる機能制限はあるものの、イニシャルコストが低く抑えられるメリットがあります。デザイン面も、豊富なテンプレートをカスタマイズできるため、フリーランスに外注しなくてもそれなりの見栄えを実現しやすいです。ただし、細かな機能追加や特殊なデザインを行いたい場合は、やはりプロの手を借りる必要があるでしょう。
分割発注や共同制作でリスクを低減
一括でフリーランスに外注するか、自社制作にすべて任せるかの二択ではなく、分割発注や共同制作という手段もあります。例えば、デザインは外注して、コーディングは社内のスタッフが対応する、あるいはメインとなるテンプレートだけフリーランスに作成してもらい、日々の更新や追加ページの作成は自社で行うといった形です。
こうすることで、最も難易度が高い部分だけをプロに任せることができ、コストを抑えながらもクオリティを担保できる可能性があります。さらに、サイト運用の基礎部分を自社内で担当することで、運用担当者がスキルを磨き、いざホームページリニューアルを行う際にもスムーズに対応できるようになります。
相見積もりと発注時の注意
フリーランス外注でも制作会社に頼む場合でも、相見積もりは基本中の基本です。複数の候補から見積もりをとることで、適正価格や作業範囲の違いが明確になります。ただし、値段だけを見て最も安いところに決めるのは危険です。制作物の品質やサポート体制、レスポンスの早さなど、総合的な評価で比較する必要があります。
また、発注時には要件定義や仕様書をしっかり固めておくことが大切です。要件があいまいなまま外注すると、後から「こんなはずではなかった」というトラブルが起きやすくなります。修正回数や修正範囲、納期などを契約書に明示することで、追加費用を防ぎやすくなります。
選択肢の組み合わせで最適解を探す
自社制作とフリーランスのハイブリッド活用
コスト面とクオリティ面、そして自社にノウハウを蓄積するという観点をすべてバランスよく満たすには、自社制作とフリーランス外注のハイブリッドが有効です。たとえば、以下のような進め方が考えられます。
- デザインコンセプトやUI設計はフリーランスに依頼して、トップページや主要下層ページのレイアウトだけを作ってもらう。
- 社内担当者がそのテンプレートをベースにして、コンテンツの流し込みや記事作成を行い、サイト全体の仕上げを担当する。
- 公開後の保守も社内で行うが、どうしても難しい部分があればフリーランスに相談できる体制を構築しておく。
このように役割をきちんと分けておけば、フリーランスへの外注費を抑えつつ、プロのクオリティを一部取り入れられます。社内のリソースやスキルレベルに合わせて作業範囲を調整できるため、時間やコストの無駄を最小限にしやすいのです。
将来的な拡張や他システムとの連携を見据える
ホームページ制作の段階で、将来的にどんな拡張を考えているかによっても、どの制作手段を選ぶかは変わります。例えば、ECサイトを立ち上げる可能性があるなら、WordPress+WooCommerceなどの拡張性を見込んだCMS構成にしておくのが良いでしょう。その際、システムとの連携や決済導入などは専門知識が求められるため、フリーランスのエンジニアを活用するメリットが大きくなります。
一方、今後大きな機能拡張の予定がなく、小規模なコーポレートサイトやブログ程度であれば、ノーコードツールや自社制作の基本的な構築だけでも十分なケースがあります。こうした見通しを立てずに目先のコストだけで判断すると、後で大規模リニューアルが必要になり、結果的に余計な費用や時間がかかってしまうこともあるので要注意です。
成功事例から学ぶコスト効率のポイント
事例1:小規模企業が自社制作で成功
ある小規模企業では、営業担当が兼任でウェブサイト制作を行い、必要最低限のコーポレートサイトを立ち上げた例があります。ノーコードツールと無料のテンプレートを活用し、テキストと写真を組み合わせてシンプルな構成でまとめました。社内にはウェブ専門のスタッフはいなかったものの、数週間の学習と試行錯誤を経て公開にこぎつけたそうです。
自社制作なので外注費はほとんどかからず、運用面でもCMSにログインして簡単に更新できる仕組みを確立しました。デザイン面では凝った表現は少ないものの、自社のサービス内容や会社情報がわかりやすくまとまっており、問い合わせ数も着実に増えているとのことです。
このケースでは、学習コストや人件費という見えないコストはかかっているものの、もともと営業担当者が顧客の課題やサービスの強みを深く理解していたため、効果的なコンテンツを作りやすかったというメリットがありました。
事例2:フリーランスとの協業で高品質サイトを実現
別の事例として、ある中小企業がフリーランスのデザイナーとエンジニアに分割で外注し、洗練されたコーポレートサイトを作り上げたケースがあります。デザイン担当のフリーランスがブランドイメージに合った独自デザインを提案し、エンジニア担当のフリーランスがWordPressでの実装やアニメーション演出を行いました。
企業側は要件定義やサイトマップ作成、コンテンツライティングなどを自社で行い、フリーランスとのやり取りも自分たちでディレクションしました。制作費用はトータルで60~80万円程度かかったそうですが、ブランド価値を高める高品質なデザインが得られ、問い合わせ件数も飛躍的に増加。さらに、ホームページリニューアルの際も同じフリーランス陣と再契約することで、スムーズに改修を進められたといいます。
この事例では、企業側がディレクションやコンテンツ制作を担うことで、フリーランスとのコミュニケーションコストを最小限に抑え、結果的にコストパフォーマンスの高いサイト構築に成功したと言えます。
自社制作とフリーランス外注、それぞれを選ぶポイントまとめ
自社制作が向いている場合
- 社内にウェブ制作の知識やスキルをある程度持った人材がいる
- サイトが小規模で、デザインや機能に大きなこだわりがない
- 長期的にノウハウを社内に蓄積し、更新や運用を自前で行いたい
- 予算は限られているが、時間と人手にある程度余裕がある
フリーランス外注が向いている場合
- 短期間で一定以上のクオリティを確保してサイトを公開したい
- 社内にウェブ制作の専門スタッフがいない、または人的リソースが不足している
- ブランドイメージに合ったデザインや高度な機能が必要
- ディレクション担当者が社内にいて、外注先とスムーズにコミュニケーションがとれる
ホームページ制作・ホームページリニューアルで失敗しないための注意点
スコープ設定と要件定義の重要性
どのような方法を選ぶにせよ、要件定義が曖昧だと制作段階で齟齬が生じ、後から大幅な修正が必要になってしまいます。あらかじめ以下のポイントを明確にしておくと、スムーズに進めやすくなります。
- サイトの目的(問い合わせ獲得、商品販売、ブランドPRなど)
- 必要なページ数や機能(ブログ、問い合わせフォーム、予約システム、EC機能など)
- デザインの雰囲気やブランドカラー
- 想定しているスケジュールと、公開までに譲れない期限
自社制作の場合でも、チーム内で共有する“仕様書”のようなものを用意し、最低限の要件を押さえておくのが望ましいです。フリーランス外注では見積もりの段階でこれらを伝え、追加料金が発生する条件や対応範囲を明確にしてもらうとトラブルを防げます。
運用開始後のサポート体制
サイトは公開して終わりではなく、公開後の運用が重要になります。更新頻度の高いサイトは、運用担当者が気軽に管理画面へアクセスできるシステムが必要です。セキュリティ更新やバックアップ作業なども定期的に行うことで、サイトの安全性を確保できます。
自社制作では運用担当者と制作者が同じ場合も多く、情報共有がスムーズですが、フリーランス外注では契約に基づいて運用サポートや保守サービスをどうするかを決めておく必要があります。緊急時の連絡先や対応期限なども含めて明確に契約書に記載しておくと、後から困りにくいです。
SEOやマーケティング視点の欠落に注意
ホームページ制作やホームページリニューアルをする際、ついデザインや機能面に目が行きがちですが、SEOやマーケティングの視点も欠かせません。どんなに美しいデザインや豊富な機能を実装しても、ターゲットユーザーのアクセスが集まらないのでは意味が薄れてしまいます。
- キーワード選定やページ構成の段階で、検索エンジンを意識した設計を行う
- スマートフォンやタブレットなど、モバイル端末でも快適に閲覧できるレスポンシブデザインを採用する
- SNSとの連動や、ブログ記事によるコンテンツマーケティングを計画的に進める
自社にウェブマーケティングの知見がない場合、外注する際にSEO対応やマーケティングサポートができるフリーランスや制作会社を選ぶのも一つの手です。
まとめ:最適な費用対効果を狙うために必要なこと
ホームページ制作における自社制作とフリーランス外注、どちらがコスト効率的かは、企業の状況や目標、スタッフのスキルレベルによって大きく変わります。短期間で高品質なサイトが欲しいのに、自社で試行錯誤して時間を浪費してしまうのは得策ではありません。一方で、将来的に何度もホームページリニューアルを行い、頻繁に更新したいなら、ノウハウを社内に蓄積することが長期的なコスト削減につながるでしょう。
最適な選択をするためには、以下のポイントを総合的に検討することが大切です。
- 自社の人的リソースと技術レベル
- 必要となるサイトの機能やデザインのクオリティ
- サイトを使ったマーケティングやSEOへの取り組み方
- 公開後の保守・運用体制や更新頻度
- 将来的なサイト拡張やリニューアルの計画
そして、自社内に専門スタッフが少なくても、部分的にフリーランスを活用しながらハイブリッドで進めるという柔軟な方法もあります。完成したサイトがビジネスにどれだけ貢献してくれるかを見据えながら、費用対効果を最大化する道を探っていただければと思います。
最終的には、「自社制作を選んだから正解」「外注したから正解」という単純な結論ではなく、自社の強みや目的に最も合った方法を選ぶことが何よりも大切です。ホームページ制作はゴールではなくスタートなので、制作過程で得た知見を運用やホームページリニューアルに活かし続けることで、より大きな成果を目指せるはずです。
皆様のホームページ制作や運用がスムーズに進み、大きな成果につながることを心より願っています。お読みいただきありがとうございました。
ホームページ制作やリニューアル、サイト運営サポートの事例
ホームページ制作やリニューアル、サイト運営サポートの事例を随時ご紹介させていただきます。ただし事例については、基本的に実名掲載の実績とは異なり、実際の要望や予算、ボリューム、公開までの時間といった具体的な内容を紹介させていただきます。
それぞれのご依頼者のプライバシーやその他公開できない情報などもありますので、ご依頼者が特定できるような情報は掲載していません。
ホームページリニューアルをご希望の方
ホームページリニューアルをご希望の方は、ホームページリニューアルのページをご覧ください。
ホームページリニューアルサービスでは3つのプランをお選びいただけます。
すべてのプランにはホームページリニューアル作業とリニューアル公開後1年間のサポートが含まれています。リニューアル作業の内容は同じになっていますので、希望するサポート内容からプランをお選びください。
ホームページ運営者としての安心と少しのサポートを求めるなら、ライトプラン。
ホームページの積極的な運営とプロによる提案を必要とするなら、スタンダードプラン。
ホームページを本気で効果あるものにしたいと考えるのであれば、プレミアムプラン。
3つのプランの中にピンとくるものが無ければアレンジプラン。
アレンジプランはご要望やご予算をお伺いしてご提案させていただきますので、まずはご相談ください。
ホームページ制作をご希望の方
ホームページ制作をご希望の方は、勝てるホームページ制作のページをご覧ください。
ホームページ制作サービスでは3つのプランをお選びいただけます。
すべてのプランにはホームページ制作作業とリニューアル公開後1年間のサポートが含まれています。制作作業の内容は同じになっていますので、希望するサポート内容からプランをお選びください。
ホームページ運営者としての安心と少しのサポートを求めるなら、Sプラン。
ホームページの積極的な運営とプロによる提案を必要とするなら、Mプラン。
ホームページを本気で効果あるものにしたいと考えるのであれば、Lプラン。
3つのプランの中にピンとくるものが無ければアレンジプラン。
アレンジプランはご要望やご予算をお伺いしてご提案させていただきますので、まずはご相談ください。