インターネットが企業活動に不可欠な現代において、ホームページの重要性は日々高まっています。しかし、ホームページの運営には専門的な知識やスキル、そして時間が必要となります。そのため、多くの企業がホームページ運営の外注化を検討しています。外注化には多くのメリットがありますが、同時に注意すべき点も多々あります。ここでは、ホームページ運営を外注化する際の主な注意点について、詳しく解説していきます。
もくじ
1. 運用内容と費用の相場感を事前に確認する
ホームページ運営の外注化を検討する際、最初に確認すべきは運用内容と費用の相場感です。外注先によって提供されるサービスや料金体系が大きく異なるため、事前に市場の相場を把握しておくことが非常に重要です。
運用内容の確認
外注化できる主な運用内容には以下のようなものがあります。
- コンテンツの更新
- デザインの修正
- SEO対策
- アクセス解析
- セキュリティ管理
- サーバー管理
- 問い合わせ対応
これらの中から、自社にとって必要な項目を選択し、外注先に依頼することになります。
費用の相場
費用は運用内容によって大きく変動します。一般的な相場としては、以下のような範囲が考えられます。
- 基本的な更新作業のみ:月額2万円〜10万円程度
- SEO対策やアクセス解析を含む:月額10万円〜30万円程度
- フルマネージド(全面的な運用代行):月額30万円〜100万円以上
ただし、これはあくまで目安であり、実際の費用は企業規模やホームページの複雑さ、更新頻度などによって大きく変わります。
注意点
- 複数の外注先から見積もりを取り、比較検討することが重要です。
- 最も安い外注先を選ぶのではなく、提供されるサービスの質と費用のバランスを考慮しましょう。
- 初期費用と月額費用の両方を確認し、長期的なコストを計算しておくことが大切です。
2. 自社の目的や方針を明確に伝える
外注化を成功させるためには、自社のホームページの目的や方針を外注先にしっかりと伝え、共有することが極めて重要です。
明確にすべき点
- ホームページの主な目的(情報発信、商品販売、ブランディングなど)
- ターゲットとする顧客層
- 競合他社との差別化ポイント
- ブランドイメージや企業理念
- 具体的な数値目標(アクセス数、問い合わせ件数など)
伝達方法
- 詳細な企画書やブリーフの作成
- キックオフミーティングの実施
- 定期的なレビュー会議の設定
注意点
- 抽象的な表現は避け、具体的かつ明確に伝えることが重要です。
- 目標や方針は文書化し、両者で合意しておくことが望ましいです。
- 方針に変更があった場合は、速やかに外注先に伝えましょう。
3. 実績や専門性を確認する
信頼できる外注先を選ぶためには、その実績や専門性を十分に確認することが重要です。
確認すべき点
- 同業他社のホームページ制作・運用実績
- 受賞歴やメディア掲載実績
- スタッフの経歴や保有資格
- 使用しているツールや技術
- 過去のクライアントからの評価
確認方法
- ポートフォリオの閲覧
- 実際に制作したホームページの確認
- クライアントへの問い合わせ
- 面談やプレゼンテーションの実施
注意点
- 単に実績の数だけでなく、その質も重視しましょう。
- 自社の業界特性を理解している外注先を選ぶことが重要です。
- 新しい技術やトレンドへの対応力も確認しておくと良いでしょう。
4. コミュニケーション体制を整える
外注化を成功させるためには、外注先との円滑なコミュニケーションが不可欠です。
コミュニケーション方法
- 定期的な報告会議(週次、月次など)
- オンラインツールの活用(Slack、Trelloなど)
- 緊急時の連絡体制の確立
確認すべき点
- 担当者の明確化(両社とも)
- レスポンス速度の確認
- 報告フォーマットの統一
- セキュアな情報共有方法の確立
注意点
- 頻繁すぎるコミュニケーションは避け、効率的な体制を心がけましょう。
- 文化や習慣の違いにも配慮が必要です(特に海外の外注先の場合)。
- 問題が発生した際の対応フローを事前に決めておくことが重要です。
5. 重要な要素のレポートや改善施策の提出を依頼する
外注先に単なる更新作業だけでなく、分析や改善提案も依頼することで、より効果的な運用が可能になります。
依頼すべきレポート・分析
- アクセス解析レポート
- SEOパフォーマンス分析
- ユーザー行動分析
- コンバージョン率分析
- 競合分析
改善施策の例
- コンテンツ最適化提案
- デザイン改善案
- UX/UI改善提案
- 新機能追加の提案
注意点
- レポートの頻度と詳細さのバランスを考慮しましょう。
- 数値だけでなく、その解釈と具体的な改善案を求めることが重要です。
- 提案された改善策の実施判断は、最終的に自社で行う必要があります。
6. 自社でできる作業は内製化を検討する
すべての作業を外注するのではなく、自社でできる部分は内製化することで、コスト削減とノウハウの蓄積が可能になります。
内製化を検討すべき作業
- 簡単なコンテンツ更新
- SNS連携
- 基本的な画像編集
- 問い合わせ対応
内製化のメリット
- コスト削減
- スピーディーな更新
- 社内のIT理解度向上
- 外注先への依存度低減
注意点
- 内製化にはスタッフの教育コストがかかることを考慮しましょう。
- 内製化と外注のバランスを適切に保つことが重要です。
- 内製化する場合も、定期的に外部の目線でチェックを受けることが望ましいです。
7. セキュリティ面に注意する
外部に情報を委ねることになるため、セキュリティ面での配慮が非常に重要です。
確認すべきセキュリティ対策
- SSL証明書の導入
- ファイアウォールの設置
- 定期的なバックアップ
- マルウェア対策
- アクセス権限の適切な管理
情報管理の注意点
- 機密情報の取り扱い方針の確認
- NDA(秘密保持契約)の締結
- データの暗号化
- 従業員教育の実施状況
注意点
- セキュリティ対策の内容と費用を事前に確認しましょう。
- インシデント発生時の対応フローを確認しておくことが重要です。
- 定期的なセキュリティ監査の実施を依頼することも検討しましょう。
まとめ
ホームページ運営の外注化は、専門知識や人材が不足している企業にとって非常に有効な選択肢です。しかし、成功させるためには様々な注意点があります。本稿で紹介した7つのポイントを押さえることで、効果的かつ安全な外注化が可能になるでしょう。
特に重要なのは、自社の目的や方針を明確に伝えること、そして外注先とのコミュニケーションを密に取ることです。また、すべてを外注するのではなく、自社でできる部分は内製化を検討し、外注先との適切な役割分担を行うことも大切です。
セキュリティ面にも十分な注意を払い、信頼できる外注先を選択することが、長期的な成功につながります。外注化はあくまでも手段であり、目的ではありません。自社のビジネス目標達成のために、外注化をどのように活用するかを常に考え、適切に管理していくことが重要です。
ホームページ運営の外注化を検討している企業は、これらの注意点を十分に考慮し、慎重に外注先を選定してください。適切な外注化戦略を立てることで、効率的かつ効果的なホームページ運営が可能になり、ひいては企業の成長につながるでしょう。
ホームページの運営でお悩みの方々は遠慮なくご相談ください。
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