第19回の小規模事業者持続化補助金は、2026年7月29日に採択結果が発表されました。申請16,576件に対して採択7,819件、採択率は47.2%。およそ2件に1件、8,700件あまりが不採択です。
不採択だった方から「同じ計画書を次で出し直せばいいのか」というご相談をいただきます。結論から申しますと、そのまま出し直すのはおすすめしません。第20回はルールが変わっており、第19回の計画書のままでは通らない可能性があるからです。
この記事では、第20回(11月5日受付開始)で再申請する前に見直しておきたい5点を整理します。
まず知っておくこと:不採択の理由は教えてもらえない
持続化補助金は、不採択の理由が原則として個別には通知されません。「どこが悪かったのか」は自分で見つけるしかありません。
審査は公募要領に書かれた観点で行われます。第20回の公募要領では、「補助金で何をするか」だけでなく、「その取り組みで売上と利益がどう増えるのか」がこれまで以上に問われる書きぶりになっています。第19回の計画書を読み返すとき、この目で見るのが近道です。
第20回で変わった点(ここを見落とすと不採択になりやすい)
再申請の前に、まず制度の変更を押さえてください。第19回の知識のままだと、経費の組み立てで引っかかります。
- ウェブサイト関連費(ホームページ制作・リニューアル・ネットショップなど)は上限30万円(税込)に。第19回までの「補助金交付申請額の1/4・最大50万円」というルールはなくなりました
- 広報費(チラシ・看板・広告など)にも上限30万円(税込)が新設
- ウェブサイト関連費だけ、広報費だけ、での申請はできません。他の経費と組み合わせた計画が必要です
- 賃金引上げ特例の要件が「給与支給総額を年平均3.0%以上増やす」に変更。時給ベースの要件ではなくなりました
- 相見積が必要になる基準が「50万円超(税込)」に。ホームページ制作の発注額が50万円を超える場合は2社以上の見積が要ります
補助率2/3(賃金引上げ特例に取り組む赤字事業者は3/4)、補助上限50万円(特例で上乗せあり)は変わっていません。
見直す5点
1. 経費の組み立てが「ホームページだけ」になっていないか
第19回で「ホームページ制作」を中心に組んだ計画は、第20回では組み直しが要ります。ウェブサイト関連費は30万円までで、単独では申請できません。チラシ・看板・展示会・新商品開発など、ホームページと一緒に「お客様との接点」を整える計画に組み替えてください。
これは制約でもありますが、計画としては筋が通りやすくなります。「ホームページを作る」より「新しいお客様に届くための一式を整える」のほうが、審査する側にも伝わります。
2. 「何をするか」ではなく「売上と利益がどう増えるか」が書けているか
不採択の計画書で多いのが、「ホームページを作ります」「チラシを配ります」で終わっているものです。第20回はここが特に見られます。
見直すときは、「誰に」「何を」「どう届けて」「その結果、売上と粗利がいくら増える見込みか」を、数字で1本の線にしてください。ホームページなら、月に何人が見て、何件の問い合わせが来て、何件が注文になり、それがいくらか。根拠が薄くても、線がつながっていることが大事です。
3. 加点を取りこぼしていないか
加点は「重点政策加点」と「政策加点」からそれぞれ最大1つ、あわせて2つまで選べます。第19回で加点を付けていなかった方は、該当するものがないか確認してください。採択率が5割前後の補助金では、加点の有無が結果を分けることがあります。
ただし、賃金引上げ特例のように「要件を満たせなければ補助金が全額不交付」になる項目もあります。取れるからではなく、守れるかで選んでください。
4. 商工会・商工会議所に、今月のうちに行けるか
第20回の申請受付は11月5日〜12月15日。ただし、その前に商工会・商工会議所から「事業支援計画書(様式4)」を発行してもらう必要があり、その締切は12月4日です。
相談はこれから11月にかけて混み合います。第19回で駆け込みになった方は、そこが計画書の薄さにつながっていたかもしれません。今回は、第19回の計画書を読み返して見直す点を書き出し、今月のうちに相談に行く。これだけで計画書の質が変わります。
京都・滋賀の商工会・商工会議所が開く説明会・相談会は、当社が運営する「京都・滋賀プレスリリース」の第20回 説明会・相談会情報にまとめています。
電子申請には「GビズIDプライム」が要ります。第19回を電子申請で出した方はそのまま使えますが、まだお持ちでない方は早めに取っておいてください。取り方はGビズIDプライムの取得ガイドにまとめています。
残り日数は逆算スケジューラーでいつでも確認できます。
5. そもそも再申請すべきか
最後に、少し違う角度から。不採択になった計画が、補助金ありきで膨らんでいなかったか、一度見てください。
「50万円まで出るから」と必要以上のものを組んだ計画は、不採択になりやすいだけでなく、採択されても回収に時間がかかります。小さく始めたいだけなら、補助金を使わず10万円台で公開して、先に動き出すほうが早いこともあります。
ホームページの費用が「何件増えれば戻るか」は回収めやす計算で出せます。補助金を使う場合の自己負担でも計算できますので、再申請の判断材料にしてください。
第20回のスケジュール(再掲)
- 10月:第19回の計画書の見直しと、商工会・商工会議所への相談。経営計画書・補助事業計画書の作成
- 11月5日:申請受付開始
- 12月4日:様式4の発行期限
- 12月15日:申請締切
- 2027年3月頃:採択発表。事業の実施はその後
当社にできること
当社は制作会社です。申請そのものは商工会・商工会議所と一緒に進めていただきますが、Web側の部分はお手伝いできます。
- 第19回の計画書のうち、ホームページ関連の部分を第20回のルールで組み直す
- 計画書に載せる見積書・仕様書を、様式4の締切に合わせて作る
- 「補助金を使うべきか」から一緒に整理する。使わないほうがよければ、そうお伝えします
まず「うちは第20回の対象になるか」を確かめたい方は、補助金3分診断をどうぞ。個人情報の入力は不要です。
第20回のルールと当社の進め方は持続化補助金でホームページを作る・見直す【第20回対応】に、締切・金額・ホームページ制作の扱いのよくある質問は第20回のよくある質問に、申請から実績報告までの支援は補助金サポートにまとめています。
京都産業21 登録専門家(No.46)/滋賀県DX協創パートナー/デジタル庁 デジタル推進委員。2002年開業、創業25年目。京都・滋賀を中心に1万件超のWeb活用・制作に携わる。 会社概要を見る

