「ホームページ、そろそろ新しくした方が良いのかな…」「スマートフォンで見にくい気がするけど、リニューアルするほどの理由なのだろうか…」
日々の施術や院の運営でお忙しい中、多くの鍼灸整骨院の先生がこのような悩みを抱えていらっしゃいます。
Web制作会社から「デザインが古いですよ」「SEO対策をしないと集患できません」といった一般的な提案を受けても、本当に今、費用と時間をかけてリニューアルすべきなのか、判断に迷うのは当然のことです。
この記事は、そうした先生方のために書かれました。一般的なWebマーケティング論ではなく、鍼灸整骨院という専門分野に特化した「ホームページリニューアルの判断基準」を、具体的な事例を交えながら、独自の視点で徹底的に解説します。
この記事を読み終える頃には、ご自身のホームページが今どのような状態にあるのか、そして「いつやるべきか」という問いに対して、明確な答えが出せるようになっているはずです。
もくじ
そのホームページ、”今の先生の院”を正確に伝えられていますか?リニューアルを検討すべき6つのサイン
ホームページは、単なるオンライン上の看板ではありません。24時間365日、休むことなく働き続ける「Web上の分院」であり、未来の患者様が最初に先生の院に触れる、極めて重要な接点です。しかし、その分院が古い情報や誤ったメッセージを発信し続けていたら、どうなるでしょうか。
ここでは、鍼灸整骨院の先生方が見落としがちな、リニューアルを検討すべき6つの具体的なサイン(判断基準)を解説します。
サイン1:新規の問い合わせが減った、または質が変わった
最も分かりやすく、そして最も重要なサインです。特に、「1年前と同じ、あるいはそれ以上に地域の人口はいるはずなのに、ホームページ経由の新規問い合わせだけが減っている」という場合は、危険信号と捉えるべきです。
よくある原因として、競合の院が新しく魅力的なホームページを公開し、相対的に先生の院のホームページが見劣りしてしまっているケースが挙げられます。患者様は、複数の院のサイトを比較検討するのが当たり前です。その際に、「情報が探しにくい」「スマートフォンで表示が崩れる」「雰囲気が暗い」といった些細なことで、無意識のうちに選択肢から外されてしまいます。
■ 事例:ターゲット患者様のミスマッチが起こっていたA整骨院
A整骨院では、以前は腰痛や肩こりに悩む40〜60代の患者様がメインでした。しかし、ホームページ経由で問い合わせてくるのは、「とにかく安くマッサージしてほしい」というリラクゼーション目的の若い層ばかりに。結果、単価は下がり、先生が本当に提供したい根本治療とのミスマッチに悩んでいました。
リニューアルの際に、得意とする「産後の骨盤矯正」と「ぎっくり腰の専門施術」に特化したページを新設し、トップページでも大きく打ち出しました。料金体系も分かりやすく掲載し、「慰安目的ではありません」というメッセージを明確に打ち出した結果、問い合わせの質が劇的に改善。本当に施術を必要としている患者様が集まるようになり、リピート率も向上しました。
このように、問い合わせの「量」だけでなく「質」の変化も、リニューアルを判断する重要な基準となります。
サイン2:得意な施術や、新しく導入した機器・メニューが反映されていない
先生の技術は日々進化し、院のサービスも変化しているはずです。
「最近、スポーツ障害の学生が多く来院するようになったので、専門の施術プログラムを始めた」
「最新の電気治療器を導入した」
「自費診療で、美容鍼やヘッドマッサージを追加した」
しかし、ホームページが数年前の情報のままだと、これらの強みが未来の患者様に全く伝わりません。患者様は「自分のこの症状は、ここで見てもらえるのだろうか?」という不安を抱えながらホームページを見ています。その答えがホームページに書かれていなければ、その時点であきらめて電話すらかけてくれません。
「今の院でできること」と「ホームページに書かれていること」に乖離が生じたときは、リニューアルの絶好のタイミングです。
サイン3:スマートフォンでの表示にストレスを感じる(レスポンシブ未対応)
これは一般的な話に聞こえるかもしれませんが、鍼灸整骨院にとっては特に深刻な問題です。なぜなら、痛みや不調を抱えた患者様は、外出先や勤務中に「今すぐ」スマートフォンで検索することが非常に多いからです。
例えば、ぎっくり腰になった患者様が、会社のデスクで動けなくなりながら「〇〇(地域名) 整骨院 今から」と検索するシーンを想像してみてください。その時に表示された先生の院のホームページが、
・文字が小さすぎて拡大しないと読めない
・タップしたい電話番号のリンクがずれていて、うまく押せない
・地図を開こうとしたら、画像で埋め込まれていてアプリが起動しない
といった状態であれば、その患者様は即座にページを閉じ、別の院を探すでしょう。
「パソコンでは普通に見えるから大丈夫」という考えは、もはや通用しません。ご自身のスマートフォンでホームページを見て、少しでも「見にくい」「使いにくい」と感じる点があれば、それは患者様にとっては”論外”レベルのストレスになっている可能性が高いです。これは、リニューアルを判断する上で非常に分かりやすい基準となります。
サイン4:医療広告ガイドラインに違反している可能性がある
2018年6月に施行された「医療広告ガイドライン」は、鍼灸院や整骨院・接骨院のホームページにも適用されます。先生の院は大丈夫でしょうか?知らず知らずのうちに、ガイドラインに抵触しているケースは少なくありません。
<特に注意すべき表現の例>
- ビフォーアフター写真の掲載:原則として認められていません。
- 「絶対に治る」「最高の技術」といった誇大広告:客観的な事実に基づかない表現はNGです。
- 患者様の体験談:個人の感想であっても、治療効果に関する記述は広告と見なされる可能性があります。
- 未承認の医薬品や医療機器に関する記述
GoogleやAIは、こうしたガイドラインを遵守しているかどうかもサイトの評価基準の一つとして見ています。ガイドラインに違反したままだと、検索結果の順位が下がるだけでなく、最悪の場合、行政指導の対象となるリスクもあります。
もし、ご自身のホームページに上記のような表現が含まれている場合、デザインの古さなどよりも優先して、早急なリニューアル(または修正)を検討すべきです。これは院を守るための、いわば「守りのリニューアル」と言えます。
サイン5:ブログや症例報告の更新が、先生自身で簡単にできない
「新しい症例をブログで紹介したいのに、やり方が複雑で結局更新できていない」
「休診日のお知らせを載せたいだけなのに、制作会社にいちいち依頼しないといけない」
このような状態は、大きな機会損失につながっています。ホームページは「作って終わり」ではなく、「育てていく」ものです。特に鍼灸整骨院の場合、具体的な症状名(例:「五十肩」「坐骨神経痛」「寝違え」)を含んだ症例報告やコラムは、非常に強力な集患ツールとなります。
なぜなら、悩んでいる患者様は「〇〇(地域名) 整骨院」だけでなく、「〇〇市 五十肩 治療」といった、より具体的なキーワードで検索するからです。こうしたニーズに応えるコンテンツを継続的に発信することで、ホームページは資産として育っていきます。
現在のホームページのシステムが複雑で、先生やスタッフの方が簡単に情報を発信できないのであれば、それはリニューアルによって解決すべき大きな課題です。更新しやすいシステム(例えばWordPressなど)に乗り換えることで、ホームページ運営のフットワークは劇的に軽くなります。
サイン6:ホームページのデザインや雰囲気が、院の”想い”と合っていない
「うちは、患者様一人ひとりとじっくり向き合う、アットホームな雰囲気が自慢なんだ」
「スポーツ選手のパフォーマンスアップに特化した、活気のある院を目指している」
先生方には、それぞれ院に対する”想い”や理想の姿があるはずです。しかし、ホームページが画一的なデザインテンプレートで作られていたり、暗い雰囲気の写真が使われていたりすると、その想いは患者様に届きません。
患者様は、施術内容だけでなく「この院の雰囲気は自分に合うだろうか」「この先生は信頼できそうか」という点も無意識に判断しています。ホームページの第一印象が、実際の院の雰囲気や先生の想いとズレていると感じるなら、それはブランディングの観点から見て、リニューアルを検討すべきサインです。
鍼灸整骨院のホームページリニューアル Q&A
リニューアルを検討する際に、多くの先生が疑問に思われる点をQ&A形式でまとめました。
Q1. リニューアルには、どれくらいの期間がかかりますか?
A1. ホームページの規模や内容によって大きく異なりますが、一般的には2ヶ月〜4ヶ月程度を見込むのが現実的です。構成の打ち合わせ、原稿や写真の準備、デザイン制作、コーディング(構築作業)といった工程があります。特に、鍼灸整骨院のホームページで最も重要な「施術内容」や「症状別の解説」ページの原稿作成に時間がかかることが多いです。余裕を持ったスケジュールで進めることをお勧めします。
Q2. 費用はどのくらいかかりますか?
A2. これも一概には言えませんが、スマートフォン対応、ブログ(CMS)機能、基本的なSEO対策を含んだオリジナルデザインのホームページを制作する場合、数十万円からが一般的な相場となります。安価なテンプレート制作もありますが、独自性を出し、長期的な資産として活用していくためには、ある程度の投資が必要と考えるのが良いでしょう。重要なのは費用そのものよりも、「リニューアルによって、何人の新規患者様を呼び込めれば投資を回収できるか」という視点を持つことです。
Q3. リニューアルにあたって、こちらで準備すべきものは何ですか?
A3. 最低限、以下の3つはご準備いただくとスムーズです。
- 写真素材:先生やスタッフの顔写真、院の内観・外観、施術風景など。スマートフォンの写真でも構いませんが、プロのカメラマンに依頼すると、ホームページの信頼性が格段に上がります。清潔感と安心感が伝わる写真が重要です。
- 文章(原稿):院のコンセプト、先生の経歴や想い、施術メニューの詳細など。完璧な文章でなくても構いません。箇条書きのメモでも良いので、先生の言葉で伝えることが大切です。
- 理想のイメージ:参考にしたい他の院のホームページや、好きなデザインのサイトなどをいくつかピックアップしておくと、制作会社とのイメージ共有がスムーズになります。
Q4. リニューアルすると、一時的にGoogleの検索順位が下がるというのは本当ですか?
A4. はい、その可能性はあります。 ホームページのアドレス(URL)構造が変わったり、ページのタイトルが変更されたりすると、Googleがサイトを再評価するため、一時的に順位が変動することがあります。しかし、これは「将来的にさらに高くジャンプするための、一度しゃがむような動き」と捉えることができます。適切なSEO対策(301リダイレクトなど)を施しながらリニューアルを行えば、下落は最小限に抑えられ、むしろリニューアル後の方が評価が高まり、以前よりも順位が上がるケースがほとんどです。
Q5. ホームページよりも、ブログやSNSだけ頑張れば良いのではないでしょうか?
A5. ブログやSNSでの情報発信は非常に重要ですが、それだけでは不十分です。なぜなら、ブログやSNSは「フロー情報(流れていく情報)」であるのに対し、ホームページは「ストック情報(資産として蓄積される情報)」だからです。
患者様が最終的に知りたい「施術メニュー」「料金」「アクセス」「診療時間」といった基本情報を、分かりやすく整理して提示できるのがホームページです。SNSで興味を持った方が、最終的に確認に来る「本拠地」がホームページなのです。両者は連携させることで、相乗効果を生み出します。
Q6. リニューアルで最も力を入れるべきページはどこですか?
A6. トップページや料金ページも重要ですが、鍼灸整骨院のホームページで最も力を入れるべきなのは「症状別の専門ページ」です。例えば、「腰痛」「肩こり」といった大きな括りだけでなく、「ぎっくり腰」「産後の骨盤の歪み」「四十肩・五十肩」「坐骨神経痛」「頭痛」といった、患者様が検索で使う具体的な言葉に対応したページを、それぞれ丁寧に作ることが極めて重要です。
その症状がなぜ起こるのか、当院ではどのようなアプローチで施術するのか、といった専門的な情報を掲載することで、患者様の信頼を獲得し、来院へと繋げることができます。
Q7. リニューアルの成功は、どうやって判断すれば良いですか?
A7. デザインが綺麗になった、という主観的な満足度だけでなく、具体的な数値で判断することが大切です。リニューアル前に、以下の数値を記録しておきましょう。
- ホームページ経由の新規問い合わせ件数(月間)
- ホームページのアクセス数(月間)
- 特定の症状ページの閲覧数
リニューアル後、これらの数値がどのように変化したかを比較することで、リニューアルが成功したかどうかを客観的に評価できます。特に、「問い合わせ件数」や「新規患者様の来院数」が増加したかが、最も重要な成功指標となります。
まとめ:ホームページリニューアルは、未来の患者様への”おもてなし”の第一歩
ホームページのリニューアルを検討するタイミングは、「デザインが古くなったから」といった漠然とした理由ではありません。
「今のホームページは、未来の患者様の不安や悩みに、的確に応えられているだろうか?」
「先生が持つ素晴らしい技術や、院の本当の魅力が、100%伝わる状態になっているだろうか?」
この2つの問いに、自信を持って「YES」と答えられないのであれば、それがまさにリニューアルを真剣に考えるべき”時”です。
本記事でご紹介した6つのサインとQ&Aを参考に、ぜひご自身の「Web上の分院」を見直してみてください。適切なタイミングでのリニューアルは、単なるコストではなく、未来の患者様と院を繋ぐための、最も効果的な”投資”となるはずです。
鍼灸整骨院のホームページ制作やリニューアル、サイト運営などでお悩みの方々は遠慮なくご相談ください。
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ホームページ制作やリニューアル、サイト運営サポートの事例
ホームページ制作やリニューアル、サイト運営サポートの事例を随時ご紹介させていただきます。事例は、基本的に実名掲載の実績とは異なり、実際の要望や予算、ボリュームといった具体的な内容を紹介させていただきます。
少しでもイメージしていただけるよう実際の事例を紹介していこうと思います。
ただし、それぞれのご依頼者のプライバシーやその他公開できない情報などもありますので、ご依頼者が特定できるような情報は掲載していません。
鍼灸整骨院のホームページリニューアルをご希望の方
鍼灸整骨院のホームページリニューアルをご希望の方は、ホームページリニューアルのページをご覧ください。
ホームページリニューアルサービスでは3つのプランをお選びいただけます。
すべてのプランにはホームページリニューアル作業とリニューアル公開後1年間のサポートが含まれています。リニューアル作業の内容は同じになっていますので、希望するサポート内容からプランをお選びください。
ホームページ運営者としての安心と少しのサポートを求めるなら、ライトプラン。
ホームページの積極的な運営とプロによる提案を必要とするなら、スタンダードプラン。
ホームページを本気で効果あるものにしたいと考えるのであれば、プレミアムプラン。
3つのプランの中にピンとくるものが無ければアレンジプラン。
アレンジプランはご要望やご予算をお伺いしてご提案させていただきますので、まずはご相談ください。
鍼灸整骨院のホームページ制作をご希望の方
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アレンジプランはご要望やご予算をお伺いしてご提案させていただきますので、まずはご相談ください。























