【令和7年度版】和歌山市の補助金でホームページ制作・ウェブ広告を!ビジネスチャンス創出支援補助金 徹底活用ガイド

和歌山市内でホームページ制作やウェブ広告の活用をお考えの中小企業の皆様へ。

令和7年度「和歌山市ビジネスチャンス創出支援補助金」は、まさにそのようなデジタル化への挑戦を力強く後押しするために設けられた、またとない機会です。この補助金を活用することで、ECサイトの新規構築や効果的なウェブ広告の出稿にかかる経費の大きな部分を補助してもらえる可能性があります。

しかし、補助金制度は複雑で、書類も多く、どこから手をつけていいかわからない、と感じる方も少なくないでしょう。どのような事業が対象で、いくら補助され、いつまでに何をすれば良いのか。その全貌を把握するのは一苦労です。

そこで本稿では、添付された公式の募集要項を徹底的に読み解き、特に「ホームページ(ECサイト)制作」と「ウェブ広告」にこの補助金を活用しようとお考えの事業者の皆様に向けて、必要な情報を網羅的かつ詳細に解説します。申請の条件から対象経費、具体的な手続きの流れ、そして見落としがちな注意点まで、皆様がこのチャンスを最大限に活かすための一助となるよう、丁寧に紐解いていきます。

ぜひ、この記事を羅針盤として、貴社のビジネスを次なるステージへと飛躍させるための第一歩を踏み出してください。

もくじ

第1章:補助金の概要 – あなたの挑戦を和歌山市が支援する

まず初めに、「和歌山市ビジネスチャンス創出支援補助金」がどのような制度なのか、その全体像を掴みましょう。

1. 補助金の目的

この補助金の根幹にある目的は、和歌山市内の中小企業者が持つ潜在的なビジネスチャンスを具現化し、それを支援することを通じて、和歌山市全体の産業振興を図ることにあります。具体的には、事業者が自社製品を新たな市場へ展開していくための様々な活動、例えば展示会への出展、海外への販路開拓、そして本稿の主題であるECサイトの構築や新製品の広告宣伝といった取り組みを金銭的にサポートするものです。デジタル化が急速に進む現代において、オンラインでの販売チャネル確保や広告戦略は、企業の成長に不可欠な要素です。この補助金は、そうした重要な一歩を踏み出すための初期投資のハードルを下げ、事業者の挑戦を促進することを狙いとしています。

2. 5つの支援事業

この補助金制度は、企業の様々な挑戦のフェーズに対応できるよう、大きく5つの事業区分に分かれています。

  1. 国内販路開拓事業: 和歌山県外で開催される見本市や展示会へ出展するための経費を補助します。
  2. 海外販路開拓事業: 海外の見本市や展示会への出展、またはテスト販売を行うための経費を補助します。
  3. ECサイト構築事業: 新たにECサイトを構築したり、初めてモール型ECサイトに出店したりするための経費を補助します。これがホームページ制作を検討している方向けの事業です。
  4. 新製品広告宣伝事業: 新製品を県外へ広く知らせるための広告宣伝経費を補助します。ウェブ広告を検討している方は、この事業が該当します。
  5. 自社製品改良事業: 「チャレンジ新商品」として認定された事業者が、その商品をさらに改良するための経費を補助します。

本稿では、このうち特にデジタルマーケティングに直結する「③ECサイト構築事業」と「④新製品広告宣伝事業」に焦点を当てて、深掘りしていきます。なお、申請は1事業者につき、1会計年度にこれら5つの事業の中から1つしか選べませんので、自社の現在の課題と目標に最も合致する事業を選択することが重要です。

第2章:補助対象者の条件 – あなたは申請資格がありますか?

この魅力的な補助金を活用するためには、まず定められた「補助対象者」の条件をすべて満たしている必要があります。申請を検討する最初のステップとして、自社が以下の4つの要件をクリアしているか、一つずつ慎重に確認しましょう。

1. 和歌山市内での事業実態

大前提として、和歌山市に根ざして事業を行っていることが求められます。

  • 法人の場合: 和歌山市内に事務所または事業所を有していること。
  • 個人事業主の場合: 和歌山市内に住所および事務所を有していること。

さらに、「中小企業者」であることが必須です。この「中小企業者」の定義は、中小企業基本法第2条第1項に基づいており、業種ごとに「資本金の額または出資の総額」と「常時使用する従業員の数」で規定されています。どちらかの基準を満たしていれば問題ありません。

  • 製造業、建設業、運輸業など:
    • 資本金:3億円以下
    • 従業員数:300人以下
  • 卸売業:
    • 資本金:1億円以下
    • 従業員数:100人以下
  • サービス業:
    • 資本金:5千万円以下
    • 従業員数:100人以下
  • 小売業:
    • 資本金:5千万円以下
    • 従業員数:50人以下

自社の業種が上記のどれに該当し、基準を満たしているかをご確認ください。

2. 市税の滞納がないこと

公的な補助金であるため、納税義務をきちんと果たしていることが絶対条件です。和歌山市税に滞納がある場合は申請できません。申請手続きの際には「市税の完納証明書」の提出が求められますので、事前に必ず納税状況を確認し、もし未納があれば解消しておく必要があります。

3. 同一年度内の重複受給の禁止

この「和歌山市ビジネスチャンス創出支援補助金」は、同一年度(令和7年度)内に一度しか交付を受けることができません。例えば、年度の初めに「ECサイト構築事業」で補助金を受けた事業者が、同じ年度の後半に「新製品広告宣伝事業」で再度申請することはできません。どの事業に申請するのが最も効果的か、年度初めの段階で慎重に計画を立てる必要があります。

4. 過去3年間の連続受給の禁止

より多くの事業者に補助金を活用してもらうため、連続での受給には制限が設けられています。具体的には、前年度(令和6年度)を含む過去3年度(令和4年度、令和5年度、令和6年度)にわたって、この補助金の交付を連続で受けている場合、令和7年度は申請対象外となります。過去の受給歴についても確認が必要です。

これらの4つの条件をすべて満たして初めて、申請のスタートラインに立つことができます。

第3章:ホームページ制作ならこれ!「ECサイト構築事業」徹底解説

オンラインでの販売チャネルを持つことは、もはやビジネスの生命線です。この「ECサイト構築事業」は、新たにネットショップを開設したい事業者にとって、非常に強力な支援策となります。

1. 対象となる事業内容 – 何が「補助対象」になるのか

この事業の目的は「自社製品の販路拡大のため、新たにECサイトを開設、又は初めてのモール型ECサイトへの出店もしくは出品をする事業」と定められています。この一文には非常に重要なポイントがいくつも含まれています。

  • 「新たにECサイトを開設」:
    これは、自社独自のドメインを取得し、ゼロからオリジナルのネットショップを構築する場合を指します。Shopify、BASE、MakeshopといったASPサービスを利用して構築する場合も、事業者にとってそれが「新たな」開設であれば対象となります。
  • 「初めてのモール型ECサイトへの出店」:
    これは、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングといった大手オンラインショッピングモールに、自社のストアを初めて開設する場合を指します。
  • 「ECサイト」の定義:
    補助金の対象となる「ECサイト」は、「インターネット上で商品やサービスを購入し、決済までを一連に行うことができるもの」と明確に定義されています。つまり、商品の紹介ページやカタログサイトはあっても、注文や決済を電話、FAX、メールなど別の手段で行うウェブサイトは対象外です。ショッピングカート機能とオンライン決済機能が実装されていることが必須条件となります。
  • 最大の注意点:「既存ECサイトの改修」は対象外
    募集要項にはっきりと「既存ECサイトの改修、他のモール型ECサイトに既に出店・出品している場合を除きます」と記載されています。これは非常に重要な制限です。すでに運用している自社ECサイトのデザインリニューアルや機能追加、あるいはすでに楽天市場に出店している事業者が新たにAmazonに出店する、といったケースは対象になりません。あくまで「ゼロからイチへ」のステップを支援する事業であると理解してください。

2. 補助対象となる経費 – 何にお金を使えるのか

ECサイト構築には様々な費用がかかりますが、そのうち補助対象として認められる経費は以下の通りです。

  • (1) ECサイト構築にかかる初期登録料:
    • ドメイン取得費: 「your-shop.com」のような、サイトのアドレスを取得するための費用です。
    • SSLサーバー証明書発行費: サイトのセキュリティを高め、訪問者の情報を保護するために必須のSSL化にかかる費用です。
  • (2) 委託料:
    • ECサイト作成委託費: ウェブ制作会社などにECサイトの構築を外注する場合の費用です。デザイン、コーディング、システム構築などが含まれます。ここが最も大きな費用となる場合が多いでしょう。
    • 写真・動画作成委託費: ECサイトに掲載する商品写真や紹介動画の撮影・編集をプロに依頼する場合の費用です。魅力的なビジュアルは売上に直結するため、非常に重要な経費です。
  • (3) 翻訳料:
    • 海外への販路拡大を目指し、ECサイトを多言語化(英語、中国語など)する際に、翻訳を専門業者に依頼するための費用です。
  • (4) モール型ECサイトへの出店又は出品にかかる登録料:
    • 楽天市場やAmazonなどに出店する際の初期登録料や、月額・年額で定められた基本利用料などが対象です。
    • 注意点: 対象となるのは、補助事業期間である「1月31日まで」に相当する費用のみです。例えば、年間契約で利用料を一括払いした場合でも、補助対象となるのは契約期間のうち1月31日までの期間分だけが按分計算されて計上されます。募集要項P6の例が非常に参考になりますので、必ず確認してください。
    • また、売上に応じて変動する「従量課金」型の費用は対象外です。

3. 補助金額と下限条件 – いくら補助され、いくら以上必要か

  • 補助率: 補助対象経費の2分の1 です。1,000円未満の端数は切り捨てられます。
  • 補助限度額: 最大20万円 です。
  • 重要な下限条件: 補助対象となる経費の合計が 10万円に満たない場合は、補助対象事業となりません。 つまり、最低でも10万円以上の経費をかける事業計画である必要があります。

【計算例】

  • ケース1: ECサイト構築の委託料が50万円だった場合。
    • 補助対象経費:500,000円
    • 計算上の補助額:500,000円 × 1/2 = 250,000円
    • 補助限度額(20万円)を超えるため、実際の交付額は 20万円 となります。
  • ケース2: ドメイン代、サーバー代、ASP利用料等の合計が12万円だった場合。
    • 補助対象経費:120,000円
    • 計算上の補助額:120,000円 × 1/2 = 60,000円
    • 実際の交付額は 6万円 となります。
  • ケース3: 経費の合計が8万円だった場合。
    • 経費合計が10万円未満のため、申請自体ができません。

第4章:ウェブ広告ならこれ!「新製品広告宣伝事業」徹底解説

良い製品を作っても、その存在を知られなければ売上には繋がりません。この「新製品広告宣伝事業」は、特に新しい製品の認知度を高め、販路を拡大したい事業者にとって最適な支援策です。

1. 対象となる事業内容 – 何を宣伝できるのか

この事業の核心は「新製品の宣伝」と「県外への販路拡大効果」です。

  • 「新製品」の定義:
    補助金の対象となる「新製品」には明確な定義があります。
    1. 発売日から2年を経過しない自社製品
    2. 販売価格及び当該年度内の新発売が決定している自社製品
      このいずれかを満たす必要があります。長年販売している既存の主力商品は対象外となりますので注意が必要です。
  • 「県外への販路拡大効果が見込まれる」こと:
    広告宣伝活動が、和歌山市内や和歌山県内だけでなく、県外の新たな顧客に製品を届け、売上を拡大する効果が期待できる計画でなければなりません。事業計画書では、この点を具体的に説明する必要があります。

2. 補助対象となる経費 – ウェブ広告に使える費用は?

この事業では、様々な広告宣伝経費が対象となりますが、ウェブ広告に関連するものは以下の通りです。

  • (3) ウェブ上で公開するPR用動画作成費:
    製品の魅力や使い方を伝えるプロモーション動画を制作し、YouTubeや自社サイト、SNSなどで公開するための制作委託費です。
  • (5) 検索連動型広告費:
    これがウェブ広告活用の本丸です。
    • 検索連動型広告とは: GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、ユーザーが特定のキーワード(例:「和歌山 みかん 通販」)を検索した際に、その検索結果ページに表示されるテキスト広告のことです。購入意欲の高いユーザーに直接アプローチできるため、非常に費用対効果の高い広告手法です。この広告の出稿費用が補助対象となります。
  • その他の対象経費:
    ウェブ以外では、PR用のパンフレットやチラシの作成・印刷費、新聞・雑誌への広告掲載費なども対象です。
  • 対象外となる経費:
    一方で、以下の費用は対象外となるため注意が必要です。
    • テレビコマーシャルに関する経費
    • 「開店セール」「期間限定キャンペーン」といった一時的な販売促進活動の経費
    • 製品ではなく、企業そのものをPRするパンフレットや動画の作成費
    • すでに作成済みのパンフレット等の印刷製本費

3. 補助金額と下限条件 – いくら補助され、いくら以上必要か

  • 補助率: 補助対象経費の2分の1 です。1,000円未満の端数は切り捨てられます。
  • 補助限度額:
    • 一般事業者: 最大20万円
    • チャレンジ新商品認定事業者: 最大50万円
    • グランプリ事業者: 最大70万円
      「チャレンジ新商品」とは、和歌山市が認定した優れた新商品のことで、この認定を受けていると補助限度額が大幅に引き上げられます。
  • 重要な下限条件: 補助対象となる経費の合計が 20万円に満たない場合は、補助対象事業となりません。 (ECサイト構築事業の下限額とは異なるので注意が必要です)。最低でも20万円以上の広告宣伝計画が必要となります。

第5章:申請から受給まで – 完全ロードマップ

制度の理解が深まったところで、次はいよいよ実際の手続きの流れです。補助金の申請は段取りがすべてです。以下のステップを参考に、計画的に準備を進めましょう。

全体の流れ:
申請 → 交付決定 → 事業実施&支払い → 実績報告 → 額の確定 → 請求 → 受領 → 事業経過報告

ステップ1:申請(受付期間:令和7年4月1日~令和8年1月30日)

この期間内に、必要な書類をすべて揃えて和歌山市商工振興課へ提出します。予算枠に達し次第、受付は終了となるため、早めの準備と申請が賢明です。

【提出書類の詳細解説】
指定様式は和歌山市のホームページからダウンロードできます。

  • 《全事業共通の書類》
    1. 補助金等交付申請書: 事業の顔となる書類。法人名、代表者名などを正確に記入します。
    2. 収支予算書: 事業にかかる全ての費用(収入と支出)の見積額を科目ごとに記入します。補助対象外の経費(消費税など)は備考欄に記載します。
    3. 見積書等費用根拠資料: 収支予算書に記載した経費の根拠となる、業者からの見積書などを添付します。概算ではなく、工数や仕様が明記された正式なものである必要があります。
    4. 口座振替申出書: 補助金の振込先口座を登録するための書類。初めて申請する場合や口座情報に変更がある場合に提出します。
    5. 市税の完納証明書: 発行日から3ヶ月以内の原本が必要です。
    6. 法人市民税の納税証明書(法人の場合)/ 確定申告書控えの写し(個人の場合): いずれも直近年度のもので、納税証明書は発行日から3ヶ月以内の原本が必要です。
    7. 履歴事項全部証明書(法人の場合)/ 住民票(個人の場合): 発行日から3ヶ月以内の原本が必要です。
    8. 認定書等の写し(該当者のみ): チャレンジ新商品認定事業者などが、補助金の増額枠を申請する場合に必要です。
  • 《事業別の追加書類》
    • ECサイト構築事業の場合:
      1. 事業計画書(ECサイト構築事業): この書類が審査の要です。どのようなECサイトを、どのような目的で、どのように構築し、それによってどのような販路拡大効果が見込めるのかを具体的に記述します。
      2. 構築するサイトの概要がわかる資料: サイトマップ、デザイン案、参考サイトのURLなど、計画しているECサイトのイメージが具体的に伝わる資料を添付します。
    • 新製品広告宣伝事業の場合:
      1. 事業計画書(新製品広告宣伝事業): なぜこの広告宣伝が必要なのか、ターゲットは誰か、どのような媒体で広告を展開し、県外への販路拡大にどう繋げるのかを論理的に説明します。
      2. 広告宣伝する新製品に関する資料: 製品のパンフレットや写真、発売日が確認できる資料などを提出します。

ステップ2:市の審査と「交付決定通知」の受領

提出された書類を元に和歌山市が審査を行い、要件を満たしていると判断されれば「補助金交付決定通知書」が郵送されてきます。

【最重要ポイント】
事業への着手(業者への発注や支払い)は、必ずこの「交付決定通知書」が手元に届いてから行ってください。 交付決定日より前に支払った経費は、いかなる理由があっても補助金の対象外となります。フライングは絶対に禁物です。

ステップ3:事業の実施と完了(事業完了期限:令和8年2月27日)

交付決定を受けたら、計画に沿って事業を開始します。ECサイトの構築やウェブ広告の出稿を進めてください。事業の完了とは、「事業が完了」し、かつ「経費の支払いも完了」した状態を指します。この両方が令和8年2月27日までに終わっている必要があります。

ステップ4:実績報告(事業完了日から30日以内)

事業と支払いが完了したら、完了した日から30日以内に実績報告書を提出します。

【実績報告時の提出書類】

  1. 補助事業等実績報告書: 事業が計画通りに完了したことを報告します。
  2. 収支決算書: 実際にかかった経費をまとめたもの。
  3. 事業着手を証する書類の写し: 交付決定日以降に業者へ発注したことがわかる契約書や発注書など。
  4. 経費の支払いを証する領収書等の写し: 金額、日付、支払者(申請者自身)、支払先、内容が明記された領収書や銀行の振込受付書など。支払いの事実を客観的に証明する極めて重要な書類です。
  5. 事業の成果がわかる資料:
    • ECサイト構築事業: 構築したECサイトのURLやスクリーンショット、制作物の概要がわかる資料など。
    • 新製品広告宣伝事業: 出稿した広告のレポート、制作した動画やパンフレットの実物など。

ステップ5:補助金額の確定と請求

実績報告書を市が審査し、内容に問題がなければ「補助金確定通知書」が届きます。これに記載された確定額を確認し、「補助金等交付請求書」を市へ提出します。

ステップ6:補助金の受領

請求書提出後、指定した口座に補助金が振り込まれます。補助金は後払い(精算払い)であることを覚えておいてください。

ステップ7:事業経過報告

補助金を受け取って終わりではありません。事業実施後の状況を報告する義務があります。

  • ECサイト構築事業、新製品広告宣伝事業の場合: 補助事業を実施した年度の翌々年の4月1日から4月30日の間に、事業経過報告書を提出する必要があります(令和7年度の申請者は令和9年4月に提出)。
  • この報告を怠ると、補助金の返還を求められる可能性がありますので、忘れないようにスケジュールに組み込んでおきましょう。

第6章:見落とし厳禁!重要事項と想定Q&A

最後に、これまでの解説と重複する部分もありますが、特に間違いやすい点や重要なルールを再確認し、想定される質問に答える形でまとめます。

1. 知っておくべき重要ルール

  • 1申請者、1事業、1回限り: 同一年度内に複数の事業で申請したり、同じ事業で複数回申請したりはできません。
  • 交付決定前の経費は対象外: 何度も繰り返しますが、これが最も重要なルールです。発注・契約・支払いは必ず交付決定通知書を受け取ってからにしてください。
  • 消費税は対象外: 補助対象経費の計算では、必ず消費税を抜いた税抜金額で計上してください。
  • 他の補助金との併用: 国や他の地方公共団体から、同一の事業内容で補助金を受ける場合、本補助金の補助対象経費からその補助金額を差し引く必要があります。
  • 財産の処分制限: 補助金を使って作成したECサイトや設備など(取得価格が50万円以上のもの)は、補助事業終了後5年間は、市長の承認なしに補助金の目的に反する使い方(譲渡、売却、貸付など)はできません。

2. 想定Q&A

  • Q1. 個人事業主ですが、申請できますか?
    • A1. はい、できます。募集要項にある通り、和歌山市内に住所と事務所を持ち、市税の滞納がないなど、定められた要件をすべて満たしていれば、個人事業主の方も申請対象となります。
  • Q2. 今あるホームページをリニューアルしたいのですが、対象になりますか?
    • A2. 残念ながら、募集要項に「既存ECサイトの改修」は対象外と明記されているため、単なるリニューアルは対象になりません。ただし、現在のサイトとは別に、全く新しいドメインで、新たなECサイトとしてゼロから構築するという計画であれば、「新たにECサイトを開設」に該当し、対象となる可能性があります。この点については、事前に市の商工振興課に相談することをお勧めします。
  • Q3. 補助金はいつもらえますか?先にお金が必要ですか?
    • A3. はい、その通りです。この補助金は「精算払い(後払い)」です。まず事業者が自社の資金で業者への支払いを全額済ませ、その後に実績報告を行い、審査を経てから補助金が振り込まれる流れになります。したがって、事業を完遂するための資金計画を事前に立てておく必要があります。
  • Q4. 申請すれば必ず採択されますか?
    • A4. 必ず採択されるとは限りません。提出された事業計画書の内容が審査され、補助金の目的に合致しているか、販路拡大の効果が見込めるかなどが評価されます。また、募集期間中であっても、市の予算枠に達した場合は受付が終了となります。質の高い事業計画書を、できるだけ早い段階で提出することが採択の可能性を高めます。
  • Q5. 書類が多くて不安です。相談できる窓口はありますか?
    • A5. はい、あります。不明な点や不安なことがあれば、直接担当窓口に問い合わせることが最善の解決策です。
      • 問合せ先: 和歌山市役所 商工振興課(本庁舎10階)
      • 住所: 〒640-8511 和歌山市七番丁23
      • 電話番号: 073-435-1233
      • メールアドレス: shoko@city.wakayama.lg.jp
        申請前に相談することで、書類の不備を防ぎ、スムーズな手続きに繋がります。

おわりに

和歌山市ビジネスチャンス創出支援補助金は、デジタル化という大きな波に乗り出し、新たな市場を開拓しようとする意欲ある事業者にとって、非常に価値のある制度です。特に、これまでコストの面でECサイトの構築やウェブ広告への出稿をためらっていた企業にとっては、大きな後押しとなるでしょう。

確かに、申請には多くの書類と手間が必要です。しかし、それは裏を返せば、自社の事業計画、製品の強み、そして将来のビジョンを深く見つめ直す絶好の機会でもあります。本稿で解説した内容を参考に、一つひとつのステップを丁寧に進め、万全の準備で申請に臨んでください。

この補助金を活用し、貴社の素晴らしい製品やサービスが、和歌山から全国へ、そして世界へと羽ばたいていくことを心から願っています。

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