設計事務所のホームページは、一般的な企業のウェブサイトとは異なる独自の特徴や魅力を最大限に生かすことが大切です。建築やインテリア、空間デザインなどをメインに活動している設計事務所では、作品のビジュアルと設計に込めたコンセプトを効果的に見せなければなりません。また、クライアントが求める機能性やデザイン性をいかにアピールするか、そして設計事務所のブランディングをどう確立していくかも重要です。ここでは、ホームページ制作の視点で、設計事務所のサイトを構築するときの基本的なページ構成やコンテンツのポイントを、できる限り詳しくご紹介します。
設計事務所という業種では、訪問者がデザインセンスや実績、事務所の雰囲気を確かめつつ、依頼を検討することが多いです。そのため、どのようにコンセプトやアピールポイントをまとめるか、どの写真や画像を使うか、どんな言葉を添えるかなどが、クライアントの心をつかむ重要な要素となります。さらに、ホームページリニューアルを機にサイトの構造やデザインをアップデートし、検索エンジンでの露出や問い合わせを増やす戦略を練ることも大切です。
以下では、設計事務所のホームページを制作するにあたって、どのようなページ構成が考えられるのか、各ページでどんな情報を載せると効果的か、具体的にご紹介します。これから初めてホームページを立ち上げる方はもちろん、既にサイトを持っていてホームページリニューアルを検討している方も、ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
- 1 設計事務所のホームページに求められる役割
- 2 トップページの構成とデザインの要点
- 3 事務所概要・代表メッセージのページ
- 4 実績紹介(Works)の効果的な見せ方
- 5 サービス・業務内容の明確化
- 6 お問い合わせ・オンライン相談ページ
- 7 ニュース・ブログの活用
- 8 デザインとユーザビリティの両立
- 9 SEO対策と集客のポイント
- 10 ホームページリニューアルのポイント
- 11 メンテナンスと運営体制の整備
- 12 成果を高めるためのマーケティング施策
- 13 まとめ―設計事務所のホームページは「魅せ方」と「使いやすさ」の両立が決め手
- 14 設計事務所のホームページ関連記事
- 15 ホームページ制作やリニューアル、サイト運営サポートの事例
- 16 設計事務所のホームページリニューアルをご希望の方
- 17 設計事務所のサイト運営サポートをご希望の方
- 18 設計事務所のホームページ制作をご希望の方
設計事務所のホームページに求められる役割
設計事務所のホームページは、一般企業のコーポレートサイトと同じように会社情報や問い合わせ窓口を提供する基本的な機能を持っていますが、デザイン性の高さと実績紹介の充実が一層求められる傾向があります。特に、建築やインテリアなど視覚的な要素が強い分野では、テキスト情報だけではなく、写真や図面、3DCG、動画などを効果的に活用することで、訪問者に訴求力を与えることが大切です。
また、設計事務所の場合、クライアントのニーズに合わせてオーダーメイドの提案を行うことが多いため、「こんな空間を作りたい」「こんな用途の建物を探している」といった相談につなげてもらう必要があります。そのきっかけとして、ホームページ上で相談のハードルを下げられるように、わかりやすい問い合わせフォームや事例の詳細紹介、スタッフの顔が見える情報などを整備すると、アクセスしてくれた方からの反応が得やすくなります。
さらに、設計事務所のブランディング戦略を考えるうえでは、事務所の理念やデザインに対する考え方、代表者やチームのメッセージを発信することが大切です。単に「作品例の写真を並べる」だけでなく、どのような思いで設計しているのかや、顧客にどんな価値を提供できるのかといった深い部分を言語化し、ホームページ全体を通じて統一感を持って伝えることで、信頼感を高める効果があります。
トップページの構成とデザインの要点
ファーストビューで世界観を表現
設計事務所のホームページを訪れたユーザーは、まずトップページで事務所の世界観やデザインの雰囲気に触れます。そのため、ファーストビュー(サイトを開いたときに最初に目に入る範囲)では、代表的な実績写真やコンセプトを象徴するイメージを大きく配置するのがおすすめです。文字は必要最低限に留め、視覚的に訴求力のある構成にすることで、「ここは自分のイメージに合いそうだ」と感じてもらえるかどうかが最初の勝負どころになります。
また、トップページで表示する写真は、事務所の得意分野やメインターゲットを意識して選びたいところです。もし住宅設計がメインなら、美しいリビングや外観の写真を、店舗デザインが多いなら、完成度の高い店舗内装の写真など、自分たちが最も力を入れているジャンルの作品を使うと、訪問者にわかりやすく印象づけられます。
主要なメニュー(ナビゲーション)の設計
トップページには、サイト内の主要なページへの導線をまとめるメニュー(ナビゲーション)を用意します。たとえば、以下のようなメニュー項目が考えられます。
- Works(実績紹介)
- Concept(設計理念・コンセプト)
- About(事務所概要 / 代表挨拶 / スタッフ紹介)
- Services(事業内容 / サービスの流れ)
- Contact(問い合わせ / 資料請求 / オンライン相談)
- News / Blog(最新情報 / ブログ)
これらは必ずしもすべて必要というわけではありませんが、**「どんなデザインをしているのか」「どんな人たちが仕事をしているのか」「どんなサービスが受けられるのか」**がスムーズにわかるように、サイト全体の導線を工夫することが大切です。
スクロールを促すビジュアルと情報配置
トップページでは、ファーストビューだけでなく、縦にスクロールしていくことで、設計事務所の特徴や最新の実績情報をチェックできる仕掛けを用意すると、訪問者がより深く興味を持ちやすくなります。スクロールで連続して写真や簡単な紹介文が現れる構成にしたり、パララックス効果(スクロールによって背景画像がゆっくり動く演出)を取り入れたりすると、視覚的な楽しさも加わります。
ただし、デザインが凝りすぎると、訪問者が必要な情報を探しにくくなる場合もあります。美しさと使いやすさのバランスを取りながら、トップページで事務所の全体像をイメージできるようにまとめることが重要です。
事務所概要・代表メッセージのページ
事務所の歴史や受賞歴、受けた評価
設計事務所を選ぶクライアントにとっては、その事務所がどのような経歴を持ち、どんな信頼性を得ているのかが気になるポイントとなります。そこで、「About」や「会社概要」のページでは、設立の経緯や沿革、代表者や主要スタッフの経歴、建築系のコンペや受賞歴などをまとめるとよいでしょう。創業してからの年数や、特に力を注いできた分野があれば、その内容も具体的に説明すると、訪問者に安心感を与えられます。
また、行政機関や公的な建築プロジェクトの実績があれば、それも信頼性のアピールに大きく貢献します。例えば、公共施設の改修や自治体との共同事業など、比較的大型の案件を手がけている事務所は、安定した技術力やマネジメント力があるという印象を与えられるでしょう。
代表・スタッフの想いを言語化
設計事務所の魅力は、「どんな価値観で建物や空間を作っているか」という理念にも現れます。そこで、代表挨拶やスタッフのメッセージをしっかり言葉にして伝えることが効果的です。たとえば、以下のようなポイントを交えながら、一人称で柔らかく語ると読者の心を動かしやすくなります。
- 「このような空間づくりを目指している」「人を幸せにする空間こそが私たちのゴール」など、設計にかける情熱
- 「クライアントの声を丁寧にすくい上げ、一緒に作り上げるプロセスを大切にしている」など、コミュニケーションスタイル
- 「伝統的な建築技術と最先端のテクノロジーを融合する」など、事務所ならではのユニークな取り組み
こうした想いを具体的に語ることで、クライアント候補は「この設計事務所に頼みたい!」という気持ちを持ちやすくなります。特に、住宅設計の場合は施主との信頼関係が重要ですし、店舗やオフィスデザインでも「どのように顧客の要望をくみ取っているか」に興味を持つ方が多いです。
スタッフ紹介とチームの雰囲気づくり
代表だけでなく、実際に設計やコーディネート、事務作業を行うスタッフの顔や名前、担当領域を掲載するのも、親近感や信頼感を高めるには有効です。それぞれのメンバーが得意とする分野や、過去に手がけた仕事について簡単に紹介すると、事務所全体の総合力が伝わりやすくなります。また、スタッフの写真を交えて掲載すると、ビジュアル面からも雰囲気が伝わって良いでしょう。
もし人数が多い場合は、スタッフ全員を一人ひとり紹介しきれないこともありますが、主要メンバーやプロジェクトリーダーなどをピックアップして、具体的な得意分野やコメントを載せる形でも十分です。
実績紹介(Works)の効果的な見せ方
写真や図面のクオリティが勝負の決め手
設計事務所のホームページにおいて、最も重要とも言えるのが実績紹介(Works)のページです。ここでは、過去に手がけたプロジェクトや竣工物件、デザインの事例を豊富な写真や図面、CGパースなどと合わせて紹介します。建築や内装は実際に見ることが難しいケースもあるため、オンライン上でどれだけ魅力を伝えられるかが勝負となります。
特に、写真のクオリティはとても重要です。プロのカメラマンに依頼するなどして、光の当たり方や構図にこだわった写真を撮影することで、建物や空間の魅力を最大限に引き出せます。暗い写真や不鮮明な写真ばかりだと、どんなに素晴らしいデザインでも十分に伝わりません。
事例ごとの詳細ページでストーリーを語る
実績をサムネイル画像とタイトルだけで並べる形もありますが、それらをクリックすると詳しい紹介ページが開くようにしておくと、訪問者がより深く内容を知ることができます。詳細ページでは、以下のような情報を掲載すると効果的です。
- プロジェクト名、所在地、竣工年月
- 担当範囲(基本設計だけ、または実施設計や監理まで)
- 写真や図面(ビフォーアフターがある場合は比較写真)
- デザインコンセプト、設計のポイント
- クライアントの要望や課題に対する解決策
- 使用した素材や機能面での工夫
こうした具体的な情報を添えることで、「この設計事務所は、どんな課題にも柔軟に対応できる」「独自のコンセプトをしっかり持っている」と感じてもらえます。また、事例の種類(住宅、店舗、公共施設など)でカテゴリ分けしておくと、閲覧者が探しているジャンルをすぐに見られるため、ユーザビリティが向上します。
動画やバーチャルツアーで臨場感を演出
近年は、動画コンテンツやVR(バーチャルリアリティ)を活用した360度の空間体験を取り入れる設計事務所も増えています。完成後の建物を動画で紹介したり、まだ施工前の段階でも3Dモデルを用いてバーチャルツアーのように見せたりすると、訪問者はよりリアルに空間をイメージできるようになります。
また、動画の中で代表や設計担当者が解説を加える形式にすると、声や表情からの親近感も高まりやすいです。動画編集はややコストがかかる場合もありますが、写真だけでは伝えきれない空間の魅力や素材の質感を伝える手段としては、非常に有効な方法といえます。
サービス・業務内容の明確化
設計の流れや費用の目安をわかりやすく
設計事務所に依頼する際、クライアントは「どのような流れでプロジェクトが進むのか」「費用はどのくらいかかるのか」といった基本情報を知りたいと考えています。そこで、「Services」や「業務内容」のページでは、具体的なフローや費用目安を提示することが大切です。
たとえば、以下のようなステップを示すとわかりやすいです。
- ヒアリング・打ち合わせ
顧客の要望や予算、ライフスタイルなどを詳しく聞き取り、方向性を確認します。 - 基本プラン提案
間取りやデザインコンセプトを図面やCGで提示し、大まかな見積りを共有します。 - 実施設計・詳細打ち合わせ
細部の素材や設備の仕様を詰め、最終的な図面や施工資料を作成します。 - 施工会社の選定・工事監理
必要に応じて施工会社の選定をサポートし、工事期間中の監理や検査を行います。 - 完成・引き渡し
物件が完成し、施主と最終確認をしたうえで引き渡しを行います。
費用についても、「設計料の基本的な目安」「追加オプションの例」などを記載すると、見込み客が事前に予算を立てやすくなります。ただし、実際には規模や要件によって大きく差が出る場合が多いので、あくまで概算の参考価格として提示すると誤解を生みにくいです。
設計以外のサービスもアピール
建築設計だけでなく、リノベーションやインテリアコーディネート、家具の製作、アフターフォローなどを行っている設計事務所も少なくありません。こうした付加価値のあるサービスを提供している場合は、その内容をしっかり明記し、どんな方に向いているのかを説明すると、読者からの興味が高まります。
また、店舗デザインを手がける場合は、ブランディングやマーケティングの視点からのアドバイスも可能であることをアピールすると、単なる空間設計だけではない総合的なサポートができる事務所として評価されやすいです。
お問い合わせ・オンライン相談ページ
問い合わせフォームの作り方
設計事務所への依頼や相談は、基本的に「まず話を聞いてみたい」という段階から始まることが多いため、問い合わせフォームはできるだけ使いやすく、質問しやすい形に整えましょう。必要な項目が多すぎると入力の途中で離脱される可能性もありますので、最初は名前、連絡先、希望内容や予算感をざっくり記入してもらう程度でも十分な場合があります。
加えて、問い合わせフォームにはプライバシーポリシーや個人情報保護に関する方針を明示して、入力した情報が安全に扱われることを説明しておくと、安心感を与えられます。
オンライン相談やビデオチャットの導入
コロナ禍以降、リモートワークやオンラインミーティングが当たり前になった影響もあり、遠方に住むクライアントや忙しいビジネスパーソンでも気軽に相談できるよう、ビデオチャットを使ったオンライン打ち合わせを取り入れる設計事務所が増えています。ホームページ上でその旨を明記し、「オンライン相談を希望の方はこちら」といった形で予約フォームを用意すると、物理的な距離を感じさせない対応が可能になります。
また、オンラインでやり取りする際のツール(Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsなど)や打ち合わせの流れを事前に分かりやすく案内しておくと、初めての方でも安心して申し込めるでしょう。
ニュース・ブログの活用
最新の情報やイベント告知をこまめに発信
設計事務所のホームページを継続的に活性化させるには、ニュースやブログなどの更新コーナーが欠かせません。例えば、以下のような内容を定期的に投稿すると、訪問者がリピーターになってくれる可能性が高まります。
- 新しい施工事例の紹介
- スタッフの近況報告や研修参加レポート
- セミナーやオープンハウスのイベント告知
- 設計や建築に関するトレンド情報
- ホームページ制作やウェブ活用の舞台裏(他業種とのコラボなど) ←(自社の取り組み事例やコラムなど)
更新頻度が低いと「この事務所は動いていないのかな?」と疑問を持たれてしまい、訪問者の興味が薄れることがあります。逆に、こまめに最新情報を発信していると、サイトの鮮度が高まり、検索エンジンからも評価を得やすいというメリットもあります。
設計に関するコラムや豆知識
設計事務所のスタッフは、建築やインテリアに関する豊富な知識を持っています。その知識を読み物としてブログやコラムの形で提供すると、専門性をアピールできるだけでなく、SEO面でも効果が期待できます。例えば、以下のようなトピックを取り上げると興味を引きやすいです。
- 住宅設計のポイント(動線、採光、断熱など)
- リノベーションで失敗しないためのチェックリスト
- 店舗デザインでお客様の満足度を高めるコツ
- 耐震補強や省エネ設計の最新事情
このように、ホームページ制作の観点から見ても、有益なコンテンツを蓄積することで検索エンジンから高評価を得ることができ、結果的に問い合わせ数増加や認知度向上へとつなげることができます。
デザインとユーザビリティの両立
スタイリッシュさと操作しやすさのバランス
設計事務所のホームページは、どうしても「かっこよさ」「スタイリッシュさ」を優先しがちです。もちろん、業態的に洗練されたデザインは重要ですが、同時に訪問者が迷わず使えるというユーザビリティも確保しなければなりません。あまりに独特すぎる操作感や、文字が小さすぎるデザインは、ユーザーにストレスを与える可能性があります。
- メニューやボタンは分かりやすいラベリング
意図が伝わりにくい抽象的な言葉やアイコンだけでなく、Works、Concept、Contactなど、ユーザーがひと目でわかるテキストを使うと安心です。 - 写真や動画を大きく見せつつ、読みやすい文字配置
写真と文字が重なりすぎないようにする、背景色と文字色のコントラストを十分に取るなどの工夫が必要です。
レスポンシブデザインへの対応
現在、多くのユーザーがスマホやタブレットからウェブサイトを訪れています。設計事務所のホームページをスマホ対応(レスポンシブデザイン)にしておくことは必須といえます。特に、実績写真をスマホで拡大して見たいというケースも多いので、画像が適切にリサイズされるように設計することが重要です。レスポンシブデザインがしっかりしていれば、検索エンジンのモバイルフレンドリー評価も高くなり、SEO効果にプラスになります。
ページ速度の最適化
設計事務所のサイトでは、どうしても高解像度の画像を多く使うことがあります。しかし、画像データが大きすぎるとページの読み込み速度が遅くなり、訪問者にストレスを与えてしまいます。画像圧縮やキャッシュの活用など、ページ速度の最適化を行うことで、快適な閲覧体験とSEO対策の両方を実現できます。
SEO対策と集客のポイント
キーワード戦略とページタイトルの設定
設計事務所のホームページを多くの人に見てもらうには、検索エンジン経由の集客を強化することが欠かせません。ホームページ制作の段階で、どんなキーワードで上位表示を狙うかを検討しておくと効果的です。
- 地域名+設計事務所
「東京 設計事務所」「大阪 建築デザイン」など、所在地を含むキーワードはローカルSEOに有利です。 - 分野特化キーワード
「店舗設計」「リノベーション 専門」など、事務所の得意分野を含むキーワードで検索されるケースも多いです。
ページタイトルや見出しにこうしたキーワードを自然に盛り込んでおくと、検索エンジンがサイトの内容を理解しやすく、上位表示につながりやすくなります。とはいえ、過度なキーワード詰め込みは逆効果なので、あくまで読みやすさと情報の質を優先しましょう。
内部リンクの最適化
サイト内で関連するページ同士をうまくリンクさせることも、SEOにおいて重要です。たとえば、「住宅設計の事例はこちら」「ご依頼の流れはここで詳しくご紹介」といった形で、WorksページやServicesページ、Contactページへとスムーズに誘導するテキストリンクを設けましょう。検索エンジンも、このような内部リンクの構造からサイトの専門性やページ同士の関連性を判断しやすくなります。
外部メディアとの連携・被リンク対策
ホームページ外部からの被リンク(他サイトから自社サイトへのリンク)は、依然としてSEOにおいて重要な要素です。もし設計事務所が雑誌やウェブメディアで取り上げられた実績がある場合は、その媒体のウェブサイトから自社ホームページへのリンクをお願いしてみるとよいでしょう。
また、SNS(InstagramやFacebookなど)も写真を中心に作品を紹介しながら、ホームページへの流入を促す役割を果たします。SNSアカウントをうまく活用すれば、新しい実績が公開されたタイミングでフォロワーにすぐアピールできるため、定期的にサイトへ訪れてくれるファンを増やせる可能性があります。
ホームページリニューアルのポイント
リニューアルを考えるタイミング
既にホームページを持っている設計事務所でも、「デザインが古くなってきた」「スマホ対応が不十分」「更新が面倒で放置気味」などの理由から、ホームページリニューアルを検討するケースは多いです。以下のようなサインがあれば、リニューアルの時期かもしれません。
- 制作してから数年が経過し、デザインが時代遅れ
- 新しい実績やプロジェクトが増えてきたのに反映できていない
- 更新しやすい仕組み(CMS)が導入されておらず、手が回らない
- SSL非対応やスマホ対応されておらず、検索順位やアクセスが伸び悩む
これらの問題を放置すると、クライアントの印象も悪くなるうえ、検索エンジンでの評価が低下して流入数が減る可能性もあるため、思い切ってホームページリニューアルすることで状況を改善できる場合があります。
リニューアルで注目すべき新しい機能やトレンド
リニューアルの際には、単にデザインを新しくするだけでなく、最新のウェブトレンドや機能を取り入れることも検討しましょう。たとえば、以下のような要素があります。
- CMS(WordPressなど)の導入
更新の手間を大きく減らし、ブログやニュースの投稿を気軽に行えるようになります。 - 動画や3Dコンテンツ
写真だけでは伝わらない空間の魅力をアピールできるメディアとして活用すると、新鮮な印象を与えます。 - チャットボットやオンライン予約システム
事務所への問い合わせや打ち合わせ日程を、手軽にやり取りできる仕組みを整えると、顧客満足度が向上します。 - SNS連携
Instagramの投稿をホームページに埋め込むなど、SNSでの活動をサイト内に自然に取り込むことで、閲覧者に最新情報を伝えられます。
データ分析と改善の継続
リニューアル後は、アクセス解析ツールを使って、どのページがよく見られているか、どんなキーワードで流入しているか、問い合わせ数に変化があったかなどを定期的にチェックしましょう。数字の推移を把握することで、ページ構成やコンテンツをさらにブラッシュアップできます。
また、問い合わせフォームを改善してみる、より魅力的な作品写真を追加する、といった小さな改善の積み重ねが、長期的には大きな成果につながります。ホームページは作って終わりではなく、常にアップデートし続けるメディアとして考えることが大切です。
メンテナンスと運営体制の整備
定期的なセキュリティチェックとバックアップ
WordPressなどのCMSを導入している場合、プラグインの更新やセキュリティ対策を怠ると、ウイルス感染やサイト改ざんなどのリスクが高まります。特に設計事務所では、クライアントのプロジェクト情報などセンシティブなデータを扱うケースも考えられるため、定期的にバックアップを取ったり、バージョンアップを行ったりする体制を整えておきましょう。
更新の担当者やフローを明確に
せっかくリニューアルしても、誰が更新を担当するかが曖昧だと、また情報が古いまま放置される恐れがあります。そこで、スタッフの中からサイト管理担当を決めたり、広報担当を兼ねてもらったりして、更新する日程や内容をあらかじめスケジュールに組み込むのが望ましいです。仕事が忙しくても、定期的に1件ずつ記事をアップするだけで、サイトの鮮度は保たれます。
外部制作会社との連携
ホームページの制作・運営を外部の制作会社に依頼する場合は、どの範囲をどこまで任せるのかを明確にしておくと、スムーズに進めやすいです。デザインやシステム構築はプロに任せ、普段の更新やブログ投稿は事務所側で行うといった形で分担するのが一般的です。
また、こまめにコミュニケーションを取り、アクセス解析レポートや問い合わせ状況を共有しておけば、必要に応じてデザインの微調整やコンテンツの追加提案なども期待できます。定期的なミーティングやメールでの報告サイクルを作り、継続的な改善を続ける体制が理想的です。
成果を高めるためのマーケティング施策
オフラインとの連携
設計事務所の場合、建築展示会やセミナー、地域イベントなどオフラインでの活動が重要になることも多いです。こうした機会を利用して、ホームページへ誘導する手段を整えておくと、イベント後に興味を持った人がサイトを訪れ、問い合わせにつながる可能性が高まります。
- パンフレットや名刺にQRコードを掲載
スマホで簡単にホームページをチェックできるようにしておくと、後からじっくり見てもらえます。 - イベント開催時に最新の実績やブログ記事をリンク
具体的な事例を見せることで、イベント参加者が「この事務所なら自分の要望を叶えてくれそう」とイメージしやすくなります。
リスティング広告やSNS広告
ホームページ制作直後やホームページリニューアルしたばかりの時期は、検索エンジンでの評価が安定するまで時間がかかることがあります。そこで、リスティング広告やSNS広告を活用して、設計事務所の強みをアピールするのも一つの方法です。たとえば「東京 オフィス設計」「リノベーション 相談」などのキーワードで広告を出し、興味のあるユーザーを効率的に呼び込むことが可能です。
また、InstagramやFacebookを運用している場合は、ターゲットとなる年齢層や興味ジャンルを指定して広告配信ができるため、新たなクライアント層へのリーチを広げるきっかけにもなります。広告費を使う際は費用対効果を測定しながら、問い合わせや見積もり依頼に結びつくかどうかを確認すると良いでしょう。
継続的なコンテンツ更新でファンを育てる
設計事務所に依頼するクライアントは、すぐに「家を建てたい」「店舗を設計してほしい」と思っている方だけではなく、「いつか建てたい」「参考情報が欲しい」という潜在層も含まれます。こうした層の人たちが、ブログやニュースを定期的にチェックしてくれるようになれば、いざプロジェクトを始動するときに第一想起の事務所となる可能性が高いです。
そのためには、コンテンツマーケティングの考え方が欠かせません。専門的な知識や役立つ情報を発信し続け、読者との接点を保ち、「この事務所なら信頼できる」というイメージを積み上げていくのがポイントです。
まとめ―設計事務所のホームページは「魅せ方」と「使いやすさ」の両立が決め手
ここまで、設計事務所のホームページ構成例と、それぞれのページにどのような情報を載せればよいかを詳しく見てきました。ホームページ制作やホームページリニューアルを考える際の参考として、以下のポイントを改めてまとめておきます。
- トップページのファーストビューで世界観を一気に伝える
大きなビジュアルやシンプルなキャッチコピーで、事務所の得意分野やデザインの特徴を印象づける - 実績紹介(Works)に力を入れ、詳細ページでストーリーを語る
プロジェクトの背景や設計コンセプト、解決した課題などを写真と合わせて丁寧に説明すると、理解と共感を得やすい - 代表挨拶やスタッフ紹介で信頼感と親しみを醸成
設計理念や事務所の歴史、受賞歴なども含めて、どんな人たちがどんな思いで仕事をしているのかを明確に示す - サービス・業務内容をわかりやすく整理し、設計の流れや費用の目安を提示
クライアントが「どう進めたらいいのか」「予算はどれくらい必要か」をイメージしやすくなる - 問い合わせフォームやオンライン相談を気軽に利用できる形に
入力項目を必要最小限に抑え、オンライン打ち合わせの導入もアピールする - ニュースやブログの継続的更新でサイトの鮮度を保ち、専門性をアピール
最新の実績やイベント告知、建築にまつわるコラムなどを発信し、検索エンジンからも評価を高める - デザインとユーザビリティのバランスを最重視
洗練された見た目と快適な操作感の両方を実現し、スマホ対応やページ速度にも配慮する - SEO対策や広告活用で集客力をアップ
適切なキーワード選定、内部リンク、被リンク獲得などを意識し、必要に応じてリスティング広告やSNS広告を活用する - ホームページリニューアルのタイミングではCMS導入やデザイン刷新を検討
時代に合った機能や運用体制を整え、常にサイトを改善し続けることが大切
設計事務所のホームページは、クライアントとの最初の接点となる大切な場所です。間取りや素材感、照明の演出など、一口に「デザイン」と言っても多くのノウハウを持つ設計事務所だからこそ、ウェブ上の見せ方に関しても高いレベルのクオリティを追求したいところです。そのうえで、ユーザーが使いやすく、情報を探しやすい仕組みや、継続的な更新で鮮度を保つ運営方法を導入することで、多くの人に自社の魅力を伝え、納得してもらえるはずです。
もし現状のサイトで「もっと写真を大きく見せたい」「問い合わせ数を増やしたい」「スマホ対応を強化したい」などの課題がある場合は、この機会にぜひホームページリニューアルを検討してみてください。デザインを刷新し、成果につながる構成に作り直すことで、事務所のブランディングや集客力を格段に高めるチャンスが広がります。
最終的には、自社の強みを理解し、それをどのようにウェブ上で表現するかが、設計事務所のホームページ成功のカギとなります。一連のページ構成やコンテンツを見直しながら、ぜひ独自の魅力を最大限アピールしていただければと思います。デザインへのこだわりや、クライアントへの思いが伝わるホームページこそが、多くの人の心を動かし、新たなプロジェクトを生み出してくれるのです。
設計事務所のホームページ関連記事
ホームページ制作やリニューアル、サイト運営サポートの事例
ホームページ制作やリニューアル、サイト運営サポートの事例を随時ご紹介させていただきます。事例は、基本的に実名掲載の実績とは異なり、実際の要望や予算、ボリュームといった具体的な内容を紹介させていただきます。
少しでもイメージしていただけるよう実際の事例を紹介していこうと思います。
ただし、それぞれのご依頼者のプライバシーやその他公開できない情報などもありますので、ご依頼者が特定できるような情報は掲載していません。
設計事務所のホームページリニューアルをご希望の方
設計事務所のホームページリニューアルをご希望の方は、ホームページリニューアルのページをご覧ください。
ホームページリニューアルサービスでは3つのプランをお選びいただけます。
すべてのプランにはホームページリニューアル作業とリニューアル公開後1年間のサポートが含まれています。リニューアル作業の内容は同じになっていますので、希望するサポート内容からプランをお選びください。
ホームページ運営者としての安心と少しのサポートを求めるなら、ライトプラン。
ホームページの積極的な運営とプロによる提案を必要とするなら、スタンダードプラン。
ホームページを本気で効果あるものにしたいと考えるのであれば、プレミアムプラン。
3つのプランの中にピンとくるものが無ければアレンジプラン。
アレンジプランはご要望やご予算をお伺いしてご提案させていただきますので、まずはご相談ください。
設計事務所のホームページ制作をご希望の方
設計事務所のホームページ制作をご希望の方は、勝てるホームページ制作のページをご覧ください。
ホームページ制作サービスでは3つのプランをお選びいただけます。
すべてのプランにはホームページ制作作業とリニューアル公開後1年間のサポートが含まれています。制作作業の内容は同じになっていますので、希望するサポート内容からプランをお選びください。
ホームページ運営者としての安心と少しのサポートを求めるなら、Sプラン。
ホームページの積極的な運営とプロによる提案を必要とするなら、Mプラン。
ホームページを本気で効果あるものにしたいと考えるのであれば、Lプラン。
3つのプランの中にピンとくるものが無ければアレンジプラン。
アレンジプランはご要望やご予算をお伺いしてご提案させていただきますので、まずはご相談ください。
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