千年の都の技を世界へ。京都の工芸卸がウェブで紡ぐ、心を動かす物語の力

もくじ

はじめに

貴社が日々取り扱っている、吸い込まれるような深い艶を放つ漆器、しなやかさと力強さを兼ね備えた竹工芸、そして、人の手に馴染む温もりを持つ木工雑貨。その一つひとつに、職人の技と魂、そして京都という土地が育んだ長い歴史と文化が息づいています。その計り知れない価値は、実際に手に取り、目にすれば、誰もが瞬時に理解できるものばかりでしょう。

しかし、その本質的な魅力が、今お持ちのホームページで果たして十分に伝わっているでしょうか。美しい商品写真と型番、価格が並ぶだけの、いわば「電子カタログ」のような状態になってしまってはいませんか。あるいは、他社との価格競争に知らず知らずのうちに巻き込まれ、本来の価値を正当に評価されずにいる、といったお悩みをお持ちではないでしょうか。

現代のビジネス、特に世界中のバイヤーがインターネットを通じて仕入れ先を探す時代において、ホームページは単なる商品の陳列棚であってはなりません。それは、貴社の哲学を語り、職人の情熱を伝え、商品の背景にある物語を生き生きと描き出す「舞台」であるべきなのです。

この記事では、京都で漆器・竹工芸・木工雑貨の卸売業を営む皆様が、自社のホームページを単なる情報媒体から「顧客の心を動かし、ビジネスを加速させる物語の発信基地」へと昇華させるための『ストーリーテリング』戦略について、具体的な手法を交えながら、ホームページ制作やウェブマーケティングの世界で培われた知見を基に、詳しく、そして分かりやすく解説していきます。貴社の未来を拓く、新たな一手を見つける旅へ、さあ、ご一緒に出発しましょう。

なぜ今、京都の工芸卸にストーリーテリングが必要なのか

現代において、なぜ単なる商品説明ではなく、「物語」を語ることがこれほどまでに重要視されるのでしょうか。特に、京都という唯一無二のブランドを背負う工芸品の卸売業にとって、ストーリーテリングはもはや単なるマーケティング手法の一つではなく、企業の存続と成長を左右する根幹的な戦略となりつつあります。ここでは、その理由を多角的に掘り下げていきます。

モノからコトへ – 価値観の変化と卸売業の新たな役割

現代の消費者は、単に「モノ」を所有することだけでは満足しなくなっています。そのモノを手に入れることで得られる体験、つまり「コト」に価値を見出す傾向が、世代を問わず強まっています。例えば、一杯のコーヒーを飲むにも、ただ味だけでなく、豆の産地や焙煎士の哲学、カフェの空間といった背景の物語ごと楽しみたい、と考える人々が増えているのです。

この価値観の変化は、BtoB、つまり貴社のお客様である小売店や国内外のバイヤーの世界にも確実に押し寄せています。彼らもまた、自店の顧客に対して「なぜこの商品を仕入れたのか」「この商品にはどんな背景があるのか」を魅力的に伝えたいと考えています。商品のスペックや価格といった情報だけでは、お客様の心を動かし、購買につなげることは難しいと知っているからです。

ここで、卸売業の皆様に求められる役割が大きく変わってきます。従来のように、作り手から商品を仕入れ、小売店に供給するという単線的な「流通」機能だけでは、もはや十分ではありません。作り手の元に埋もれている情熱やこだわり、技術の素晴らしさといった「物語の原石」を発掘し、それを磨き上げ、バイヤーが欲しがる魅力的な「価値ある物語」として翻訳し、届ける。作り手と売り手を、そしてその先にいる最終顧客を「物語」で繋ぐ結節点としての機能こそが、これからの卸売業の核心的な価値となるのです。

貴社は、単なる商品の仲介者ではなく、価値を増幅させ、文化を伝承する「ストーリーの卸問屋」へと進化を遂げるべき時に来ています。ホームページは、その新しい役割を世界に示すための、最も強力な名刺代わりとなるのです。

デジタル時代の新たな販路とバイヤーの期待

もはや、足で稼ぐ営業や展示会への出展だけが販路開拓の手段ではありません。今や、日本国内のセレクトショップはもちろん、ニューヨークのギャラリーやパリのコンセプトストアのバイヤーまでもが、GoogleやInstagramといったデジタルツールを駆使して、まだ見ぬ素晴らしいプロダクトを探し求めています。彼らが検索窓に「Kyoto lacquerware wholesale」や「Japanese bamboo craft supplier」と打ち込んだ時、貴社のホームページは、彼らの目にどのように映るでしょうか。

想像してみてください。
あるバイヤーが、二つの卸売業者のサイトを比較検討しているとします。A社は、整理されてはいるものの、商品画像と型番、最低ロット数、価格が淡々と並んでいるだけのサイト。一方のB社は、トップページでまず、竹林の映像と、一本の竹が職人の手によって美しい花器に生まれ変わるまでのショートムービーが流れます。スクロールすると、その職人のインタビュー記事があり、彼の仕事への哲学や、この道60年の父から受け継いだという道具への想いが語られています。さらに、その工房がある地域の歴史や、商品が生まれた文化的背景まで詳しく解説されています。

どちらの会社に、バイヤーが「もっと話を聞いてみたい」「この会社が扱う商品なら、きっと素晴らしいものに違いない」と感じるかは火を見るより明らかです。デジタル時代において、ホームページは24時間365日、世界中に向けて語り続ける「無言の営業担当者」です。その営業担当者に、単なる商品説明ではなく、共感を呼び、心を動かす物語を語らせること。それができれば、これまで出会うことのなかった、感度の高い優良なバイヤーを引き寄せることが可能になります。彼らは、価格の安さではなく、貴社が紡ぐ物語の価値にこそ対価を払いたいと考える、理想的なパートナーとなるはずです。

京都ブランドの価値を再定義し、次世代へ継承する

「京都」という地名が持つブランド力は、国内外において絶大です。
しかし、その強力なブランドに安住し、胡坐をかいていては、時代に取り残されてしまう危険性もまた、同時に存在します。「京都製」というだけで売れた時代は終わりを告げ、今は、その「京都」というブランドの価値を、自らの言葉で再定義し、積極的に発信していく主体性が求められています。

ストーリーテリングは、まさにこの「価値の再定義」を行うための極めて有効なプロセスです。「我々が扱う漆器の『京都らしさ』とは何か?」「この竹工芸品を通じて、我々は何を伝えたいのか?」「なぜ、我々はこの事業を京都の地で営んでいるのか?」
こうした根源的な問いに改めて向き合い、その答えを「物語」として言語化していく作業。それは、自社の存在意義(パーパス)や使命(ミッション)を明確にし、社内外に宣言する行為に他なりません。

このプロセスを通じて紡がれた物語は、強力なインナーブランディングの効果ももたらします。従業員一人ひとりが自社の事業に誇りを持ち、「自分たちは単にモノを売っているのではなく、京都の文化を未来へ繋ぐという壮大な物語の一員なのだ」という意識を共有することができます。明確なビジョンと物語を持つ企業には、自然と熱意ある人材が集まります。特に、伝統工芸の世界が直面する後継者不足という深刻な課題に対して、自社の物語を魅力的に発信することは、新たな若い才能や、異業種からの挑戦者を惹きつける強力な磁石となり得ます。

ホームページで語られる物語は、目の前のバイヤーだけでなく、まだ見ぬ未来の担い手たちの心にも響き、貴社の、そして京都の工芸文化そのものの持続可能な未来を築くための、確かな礎となるのです。

ホームページで物語を紡ぐ具体的な手法 – 京都の魂を宿すコンテンツ

ストーリーテリングの重要性を理解したところで、次に問われるのは「では、具体的にどのような物語を、どうホームページで表現すればよいのか」という点です。京都の漆器・竹工芸・木工雑貨という、背景に豊かな文化を持つ商材だからこそ、語るべき物語は無数に存在します。ここでは、顧客の心を掴み、ビジネスに繋がる物語の具体的な切り口と、それを魅力的なコンテンツにするための手法を解説します。

職人・作り手の物語 – 顔の見えるものづくり

現代の消費者が最も惹きつけられる物語の一つが、「人」の物語です。
商品は、決して工場で自動的に生み出されるわけではありません。その裏には、必ず作り手の存在があり、彼らの汗や涙、喜び、そして長年培ってきた知恵と経験が込められています。卸売業という立場は、特定の工房だけでなく、多くの職人や作家と繋がりがあるという、物語を発信する上で非常に有利なポジションにいます。これを最大限に活用しない手はありません。

まず取り組むべきは、職人や作家一人ひとりにスポットライトを当てたコンテンツの制作です。例えば、「京漆器の匠たち」といったシリーズ企画を立ち上げ、定期的に一人の職人を紹介するページを作成します。そこでは、単なる経歴の紹介に留まらず、なぜこの道を選んだのか、仕事で最も大切にしていることは何か、愛用している道具へのこだわり、そして、これから挑戦したいことなどを、本人の言葉で語ってもらうインタビュー記事を掲載します。工房での真剣な眼差し、作業する指先、そして時折見せる笑顔など、プロのカメラマンが撮影した臨場感あふれる写真や、短い動画を組み合わせることで、読者はまるでその工房を訪れたかのような感覚を抱くでしょう。

「この道60年、〇〇塗りの第一人者である△△氏の、漆と対話するように塗り重ねる日々」や、「伝統的な竹工芸の技術を学びながらも、現代アートのエッセンスを取り入れたオブジェ制作に挑む若手作家、□□さん」といった具体的なストーリーは、商品の背景に「顔」と「体温」を与えます。バイヤーは、商品を見る目が変わります。「これは、あの△△さんが作ったお椀か」「この斬新な竹細工は、□□さんの挑戦の結晶なのだな」と。商品をスペックではなく、一人の人間の人生が込められた作品として捉えるようになり、その価値をより深く理解し、尊重してくれるようになります。「誰が」作っているのかを伝えることは、価格競争から脱却し、価値で選ばれるための最も確実な一歩なのです。

素材と技法の物語 – 一本の竹、一滴の漆から始まるドラマ

商品の魅力を形作るもう一つの重要な要素が、「素材」と「技法」です。
特に京都の伝統工芸品は、厳選された素材と、気の遠くなるような手間暇をかけた複雑な工程を経て生み出されます。そのプロセス自体が、一つの壮大なドラマであり、他には真似のできない強力な差別化要因となります。この「ものづくりの裏側」を丁寧に紐解き、物語として見せることで、商品の価値を飛躍的に高めることができます。

例えば、「一本の京銘竹が、茶室を彩る花器になるまで」といったテーマで、一本のコンテンツを作成します。京都西山の竹林で、職人がどのようにして最適な竹を見極めるのか。伐採後、油抜き、天日干しといった工程を経て、素材として完成するまでの長い道のり。そして、編む、曲げる、組むといった様々な技法を駆使して、竹が立体的な造形物へと姿を変えていく様子を、詳細な写真やタイムラプス動画で紹介します。専門的で難解になりがちな専門用語も、「例えば、この『亀甲編み』は、その名の通り亀の甲羅のような六角形の模様が特徴で、非常に高い技術と集中力を要します」といったように、分かりやすい言葉とビジュアルで解説することで、読者の知的好奇心を刺激します。

漆器であれば、漆の木から漆液を採取する「漆掻き」の貴重な映像から始まり、何度も何度も塗り重ね、研ぎ出すことで生まれる、あの吸い込まれるような深い艶の秘密を科学的な視点も交えて解説するのも面白いでしょう。木工雑貨であれば、木材の乾燥にどれほどの時間をかけるのか、木目や節をどのように活かしてデザインに反映させるのか、といったこだわりを語ることができます。「何から」「どのように」作られているのかを詳細に語ることは、製品の品質に対する絶対的な自信の表明です。バイヤーは、その徹底したこだわりと品質管理の高さを理解し、価格の妥当性を納得するだけでなく、その商品が持つ「本物」の価値に対して、深い信頼を寄せるようになるのです。

商品が生まれる背景の物語 – 京都の歴史・文化との結びつき

京都の工芸品が持つ最大の強みは、その一つひとつが、千年以上にわたってこの地で育まれてきた豊かな歴史と文化の文脈と深く結びついていることです。商品の形、文様、用途には、すべて理由があります。その背景にある物語を紐解くことで、商品は単なる美しい道具から、京都の文化を体現する「アイコン」へと昇華します。

貴社が扱う商品一つひとつについて、「なぜこの形なのか?」「なぜこの文様が描かれているのか?」という問いを立ててみてください。例えば、ある漆塗りの椀に描かれた「祇園守(ぎおんまもり)」の文様。これをただのデザインとして紹介するのではなく、「これは、日本三大祭りの一つである祇官祭と深く関わりのある文様です。八坂神社のご神紋であり、古くから疫病退散の願いが込められてきました。このお椀を使うことは、日々の暮らしの中に、京都の伝統的な祈りを取り入れることでもあるのです」と解説することで、商品に新たな意味と価値が生まれます。

あるいは、茶道で使われる竹製の茶杓(ちゃしゃく)。
その簡素とも言える造形が、なぜこれほどまでに珍重されるのか。千利休が追求した「わびさび」の精神と、自然のありのままの姿を尊重する日本の美意識について触れながら解説すれば、バイヤーは単なる竹の匙ではなく、日本の精神文化の精髄を仕入れているのだと感じるでしょう。

さらに、貴社の所在地が西陣であれば、織物の意匠と木工雑貨のデザインの関連性を語ったり、東山であれば、清水焼の窯元との交流から生まれた新しい漆器について語ったりと、自社と京都の土地との関わりを物語に織り込むことも非常に有効です。

こうした物語は、海外のバイヤーにとって特に魅力的です。彼らは、日本の、そして京都の文化そのものに強い興味を抱いています。商品を通じて文化を体験できるという付加価値は、彼らにとって何よりもの魅力となるのです。

未来へのビジョンを語る – 伝統と革新の物語

ストーリーテリングは、過去や現在を語るだけのものではありません。
むしろ、「これからどこへ向かうのか」という未来へのビジョンを語ることこそが、企業の成長性や将来性を示し、共にビジネスをしたいと思わせる強力な引力となります。伝統を守り続けることはもちろん重要ですが、それと同時に、時代に合わせて変化し、進化し続ける「革新」への姿勢を示すことが不可欠です。

ホームページの「会社概要」ページを、単なる設立年月日や資本金の羅列で終わらせてはいけません。「私たちの挑戦」や「未来へのビジョン」といったコンテンツを設け、自社の未来に向けた物語を積極的に発信しましょう。例えば、「100年後も世界中の食卓で愛される京漆器を作るために、私たちは今、現代の食洗機に対応可能な新しい漆の開発に取り組んでいます」といった具体的なプロジェクトを紹介します。あるいは、「京都の伝統的な木工技術と、北欧の若手デザイナーの感性を融合させた、新たなインテリア雑貨ブランドを立ち上げました」といったコラボレーション事例を、その開発秘話と共に紹介するのも良いでしょう。

環境問題への関心が高まる現代においては、サステナビリティへの取り組みも重要な物語のテーマとなります。例えば、端材を無駄にしないための商品開発や、FSC認証(森林管理協議会)を取得した木材の利用、漆の木の植樹活動への参加など、自社の事業を通じて社会や環境にどのように貢献しようとしているのかを語ることは、企業の信頼性を大きく高めます。バイヤーは、単に商品を供給してくれるだけの業者ではなく、未来の市場を共に創造し、成長していける「パートナー」を探しています。過去から受け継いだ伝統という揺るぎない土台の上に立ち、未来を見据えて常に挑戦を続ける。この「伝統と革新」という二つの軸で語られる物語は、貴社が信頼に足る、そして将来性豊かなパートナーであることを何よりも雄弁に証明してくれるのです。

ストーリーを最大化するホームページ制作・リニューアルの要点

どれほど素晴らしい物語を用意しても、それを伝える器、つまりホームページそのものが古かったり、使いにくかったりしては、その魅力は半減してしまいます。物語の効果を最大限に引き出し、かつビジネスとしての成果に直結させるためには、戦略的なホームページの設計が不可欠です。ここでは、京都の工芸卸売業の皆様がホームページを制作、あるいはリニューアルする際に押さえるべき重要なポイントを解説します。

卸売業のビジネスを加速させるBtoBサイトの設計思想

卸売業のホームページは、一般消費者向けのECサイトとは根本的に設計思想が異なります。魅力的なストーリーでブランドイメージを高め、新規の取引先候補を惹きつける「ブランディング機能」と、既存の取引先がスムーズに発注業務を行える「BtoB取引機能」。この二つの機能を、いかにシームレスに両立させるかが成功の鍵となります。

まず、一般に公開するページでは、これまで述べてきたようなストーリーテリングコンテンツを前面に打ち出し、誰でも閲覧できるようにします。職人の物語や技法の解説といったコンテンツは、未来のバイヤーだけでなく、メディア関係者や、貴社で働きたいと考える求職者、さらには文化に関心のある一般層にもアピールし、ブランド全体の認知度と好感度を高めます。その上で、「お取引希望の法人様へ」といった窓口を明確に設け、問い合わせや取引口座の開設申請へとスムーズに誘導する導線を設計します。

一方で、既存の取引先である小売店やバイヤー向けには、専用のIDとパスワードでログインできる会員専用ページを用意することが極めて重要です。この会員専用ページでは、卸価格の表示、ロット単位での発注、現在の在庫状況のリアルタイム確認、過去の注文履歴の閲覧、そして請求書や各種資料のダウンロードといった、日々の業務に必要な機能を網羅します。電話やFAXで行っていた受発注業務をウェブ上で完結できるようにすることで、取引先の利便性が劇的に向上するだけでなく、貴社内の業務効率も大幅に改善され、本来注力すべき創造的な活動により多くの時間を割けるようになります。

ホームページのリニューアルを検討する際は、こうしたBtoB向けのカートシステムや顧客管理システムの導入を最優先事項の一つとして検討すべきです。物語で心を掴み、優れたシステムでビジネスを支える。この両輪が揃って初めて、ホームページは真の力を発揮するのです。

物語を引き立てるデザインと写真・映像の力

人間の脳は、テキスト情報よりもビジュアル情報を何倍も速く、そして深く記憶します。せっかく練り上げた感動的な物語も、それを表現するウェブサイトのデザインが稚拙であったり、写真の品質が低かったりすれば、説得力は一気に失われてしまいます。特に、美しさと品格を第一とする京都の工芸品を扱うサイトであれば、ビジュアルへの投資は決して惜しんではなりません。

ウェブサイトのデザインは、「余白の美」を意識することが重要です。
情報を詰め込みすぎず、ゆったりとしたレイアウトにすることで、高級感と落ち着きを演出できます。ベースとなるカラーは白や生成り、墨色といった無彩色を基調とし、アクセントカラーでブランドイメージを表現すると洗練された印象になります。また、日本語の美しさを活かすために、見出しなどに縦書きのテキストを部分的に取り入れる
のも、京都らしさを表現する上で非常に効果的な手法です。

そして、何よりも重要なのが写真と映像の品質です。
スマートフォンのカメラも高性能になりましたが、やはりプロのフォトグラファーが撮影した写真は、光の捉え方、構図、そして質感を表現する力が全く異なります。漆の吸い込まれるような艶、木目の繊細な流れ、竹のしなやかな曲線。こうしたディテールを克明に捉えた「シズル感」のある写真は、それ自体が雄弁な物語を語ります。商品写真だけでなく、職人の真剣な表情や、工房に差し込む光といった、空気感まで伝えるようなイメージ写真も豊富に用意しましょう。さらに、1分から2分程度の短い動画は、ブランドイメージを劇的に向上させる力を持っています。職人の手元をクローズアップした作業風景、京都の美しい自然や街並み、商品の使用シーンなどを、心地よい音楽と共に映像にすることで、読者は感情的にブランドの世界観に引き込まれます。

ホームページ制作やリニューアルの予算を検討する際、デザインと写真・映像制作の費用は、最も費用対効果の高い「投資」であると断言できます。

検索エンジンに見つけてもらうためのストーリーテリングSEO

どれだけ美しく、感動的な物語を詰め込んだホームページを作っても、それが誰にも読まれなければ存在しないのと同じです。未来のバイヤーがGoogleで検索した時に、貴社のサイトがきちんと上位に表示されるための工夫、すなわちSEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)は、ストーリーテリング戦略と表裏一体の関係にあります。

実は、ストーリーテリングコンテンツの充実は、それ自体が非常に強力なSEO対策となります。
例えば、「京都 漆器 卸」といった直接的なキーワードだけで上位表示を目指すのは、競合も多く非常に困難です。しかし、「京漆器 職人 インタビュー」「竹工芸 技法 解説」「木工雑貨 開発秘話」といった、より具体的で深い内容のストーリーコンテンツを数多く作成することで、様々なキーワードの組み合わせ(ロングテールキーワード)で検索結果に表示される可能性が飛躍的に高まります。

例えば、「食洗機対応の漆器を探しているレストランのシェフ」が「漆器 食洗機 職人 こだわり」と検索した際に、貴社の開発秘話ページがヒットするかもしれません。これは、単にトップページが表示されるよりも、はるかに購買意欲の高い、質の良いアクセスと言えます。

ホームページを制作・リニューアルする際には、こうしたSEOの内部構造を意識した設計が不可欠です。
各ページに、その内容を的確に表すタイトル(titleタグ)を設定する。
文章の構造を見出し(h1, h2, h3タグ)で分かりやすく整理する。
ページの内容を要約した説明文(meta description)を記述する。
写真には、その内容を示す代替テキスト(alt属性)を設定する。

こうした基本的ながらも重要な技術的SEOを、物語コンテンツの一つひとつに丁寧に施していくことで、ウェブサイト全体の評価が着実に高まっていきます。ホームページリニューアルは、デザインを一新するだけでなく、こうした検索エンジンとの対話方法を根本から見直す絶好の機会なのです。素晴らしい物語を、それを必要としている世界中の人々に届けるために、SEOという羅針盤を必ず手にしてください。

まとめ

この記事を通じて、京都の漆器・竹工芸・木工雑貨卸売業の皆様が、自社のホームページをいかにして「価値を伝える物語の舞台」へと進化させることができるか、その具体的な道筋を探求してきました。

もはやホームページは、単なる電子カタログや会社の連絡先を載せるだけの場所ではありません。それは、貴社の魂そのものを映し出し、職人の情熱を伝え、京都という土地が育んだ文化の深さを世界に示すための、最も強力なメディアです。

モノが溢れ、情報が氾濫する現代だからこそ、「物語」の持つ力は相対的に増しています。
作り手の顔が見える物語、素材と技法に込められたこだわりの物語、商品の背景にある歴史と文化の物語、そして未来へ向かう挑戦の物語。これらの物語を丁寧に紡ぎ、戦略的に設計されたホームページという器に盛り込むことで、貴社は単なる価格競争から脱却し、「価値」で選ばれる唯一無二の存在となることができるでしょう。

ストーリーテリングは、小手先のテクニックではありません。
自社の存在意義と向き合い、その価値を再発見し、未来への羅針盤を定めるという、経営そのものに関わる根源的な活動です。そして、その物語を世界に発信するホームページの制作やリニューアルは、貴社の未来を切り拓くための、最も戦略的で、最も効果的な「投資」に他なりません。

さあ、貴社にしか語ることのできない、唯一無二の物語をウェブサイトで紡ぎ始める時です。その一歩が、これまで出会うことのなかった素晴らしいパートナーとの出会いを生み、京都の伝統工芸を、さらにその先の未来へと繋いでいく大きな力となることを確信しています。

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ozasaオフィスピコッツ株式会社代表取締役社長
1971年奈良県生まれ。京都・滋賀を中心にWeb制作・DX支援を行うオフィスピコッツ株式会社代表取締役。制作歴25年以上、官公庁・大手企業から中小まで多様なサイトを手掛け、Webアワードでの受賞歴多数。ホームページ制作、リニューアル、SEO、補助金活用、多言語EC・オンラインショップ運営支援までワンストップ提供するWebマーケティングのプロ。新規事業立ち上げ支援や自治体DX、各種プロジェクトのアドバイザー、大学校・高校講師、PTA会長など活動は多岐にわたる。琵琶湖観光PRにも情熱を注ぎ、地域企業の売上向上と持続的成長を伴走型で支援し、日々研鑽を続けている。